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佐々木譲「うたう警官」

2010年02月07日 23時29分04秒 | ブログ

佐々木譲 『うたう警官』 評価★★★★☆

道警シリーズの第1弾。
2006年の宝島社「このミステリーがすごい!」で10位。

 [ストーリー]
道警本部の婦警が変死体で発見される。容疑者として恋人だった津久井巡査部長だと断定される。その後、指名手配され、射殺命令まで出てしまった。
過去におとり捜査でコンビを組んだ佐伯警部補の元に津久井から連絡が入る。話を聞いた佐伯は彼の犯行ではないと確信し、彼の無実を証明するために極秘裏に捜査を開始。徐々に佐伯を中心に現職警官たちが私的に捜査を開始する。
津久井は翌日の百条委員会で道警の不祥事について「うたう」予定になっていた。射殺許可はそれを阻止するための陰謀ではないかと疑い、真犯人捜しを急ぐ。

 [感想]
順番は逆になりましたが「警察庁から来た男」を読んだ後に、この作品を読んでみました。
佐伯と津久井が潜入捜査で得た信頼が、「津久井はやってない」と佐伯を突き動かしたんですね。
それによって現職警官たちが次々と協力者になっていく。
最後には津久井を百条委員会に連れていくシーンはハラハラしました。

こちらも最近『笑う警官』として映画化されました。それに合わせ、文庫本は「笑う警官」のタイトルに変更。
“うたう”とは「証言する」、「密告する」という意味の警察用語。
それなのに「笑う警官」だなんてひどいですよね。ちゃんと意味があるタイトルなのに…。
私は映画を観ていないので評価出来ませんが、だいぶ脚色しているらしく評判悪いらしいですね。
映画では「原作を超えた」なんてうたっているようですが、とてもじゃないけど、原作を超えるなんて絶対に無理です。
批判している人の中に、角川春樹に「佐々木先生に土下座しろ」って言っている人がいて、私も同感だなと思いました(笑)。
角川春樹自体、自分の作品(時をかける少女)を超えないとね…。

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