今年一番の注目作『スラムドッグ$ミリオネア』を観てきました。
★★★★★
興奮と感動がおさまらない。
急激な成長を遂げ、貧困と富が混沌とするインドが舞台。
本物のスラム街を駆け回る少年たち。
ドキュメンタリータッチでは撮っていないのに、まるでドキュメンタリーなのかと錯覚しそうになる、肌に刺さるようにリアルな映像と絶妙な編集に完全にハマった。
吐きだめから始まったジャマール少年の人生、青年になった彼が今居る場所は警察の取り調べ室。
『クイズ$ミリオネア』に出演した彼は、あと一問で全問正解という時に不正を疑われ、一方的に勾留されてしまった。
明日生放送予定の最終問題にもし答える事が出来れば、スラム生まれの青年は億万長者になる事が出来るのだが…。
映像だけでなく、全キャラクターが立っていて、全員が心の動きまで丁寧に描かれていて、全編が見所の連続です。
ネタバレ
純粋なジャマールと、表現が不器用な分家族を守る事に必死な兄サリーム。
流されながらもジャマールへの愛は捨てることが無かったラティカ。
3人のスラムで暮らす子供たちと、彼らを取り巻く想像を絶する現実、それだけでも心が痛くなる。
俺は平和にのほほんと暮らしてきたけど…。
なんとしてもジャマールには幸せになって欲しい、そう思いはじめたのは俺だけじゃなくて、『クイズ$ミリオネア』を見ている全インドの視聴者達も同じ。
でも最後の問題、三銃士の三人目の名前を彼が知らない事は映画を観ている人だけが解っている事。
そして、兄のケータイをラティカが持ち、それを車の中に起き忘れている事も、たとえ電話に間にあったところでラティカに答えがわかる保証がない事も。
クライマックスの盛り上がりは、映画なのかリアルなのかそんな客観的な気持ちはぶっ飛んで、ただただ一緒になってガッツポーズを決めたい気分に。
貧困問題と黒社会の問題、サクセスストーリーとラブストーリー、それらが複雑に絡まり合い、見事に伏線を使った後に、ハッピーエンドとバッドエンドが両方一緒にやって来て、エールと追悼の気持ちでいっぱいになった後の、インドらしい集団ダンスのエンドクレジット。
こんなに心が揺れ動かされまくった後に楽しい終わり方が出来るなんて、やっぱ映画って一番大好きなエンターテイメントやなぁと再認識。
女性の考え方や扱われ方が日本の常識とかけ離れていて、理解しがたい部分もあるけど、やっぱ“愛”っつう部分では根本的に同じでした。
スラム出身者を鼻で笑う風潮も日本では有り得ないし、ましてテレビで司会者がからかうなんて有ってはいけない事だけど、昔の日本も同じようなもん。
後進国では体の不自由な方をテレビのネタにしたり、彼ら自身その特徴を生かして飯を食うような事がごく普通に行われていたり。
そういう事実を知らずに観た人には、酷い差別的な表現をする映画に映ったかもしれませんが、文化水準が上がって人々の心が豊かになって来ないとそういう発想は生まれてこないもので、この映画はそんな社会の実情をボカす事なく描いている。
フィクションとは言え、世界中のスラム街ではこの映画で描かれていた事以上に想像を絶する現実があるわけで、せっかくこの映画でその辺について考える機会を得たんだから、俺自身も何か出来る事がないのか考えなきゃいけないな。
マンゴーソルベがどうとか書いてる場合じゃないよな…。
なんて今は綺麗に思っていても、すぐに忘れてしまうんだろうな…。
★★★★★
興奮と感動がおさまらない。
急激な成長を遂げ、貧困と富が混沌とするインドが舞台。
本物のスラム街を駆け回る少年たち。
ドキュメンタリータッチでは撮っていないのに、まるでドキュメンタリーなのかと錯覚しそうになる、肌に刺さるようにリアルな映像と絶妙な編集に完全にハマった。
吐きだめから始まったジャマール少年の人生、青年になった彼が今居る場所は警察の取り調べ室。
『クイズ$ミリオネア』に出演した彼は、あと一問で全問正解という時に不正を疑われ、一方的に勾留されてしまった。
明日生放送予定の最終問題にもし答える事が出来れば、スラム生まれの青年は億万長者になる事が出来るのだが…。
映像だけでなく、全キャラクターが立っていて、全員が心の動きまで丁寧に描かれていて、全編が見所の連続です。
ネタバレ
純粋なジャマールと、表現が不器用な分家族を守る事に必死な兄サリーム。
流されながらもジャマールへの愛は捨てることが無かったラティカ。
3人のスラムで暮らす子供たちと、彼らを取り巻く想像を絶する現実、それだけでも心が痛くなる。
俺は平和にのほほんと暮らしてきたけど…。
なんとしてもジャマールには幸せになって欲しい、そう思いはじめたのは俺だけじゃなくて、『クイズ$ミリオネア』を見ている全インドの視聴者達も同じ。
でも最後の問題、三銃士の三人目の名前を彼が知らない事は映画を観ている人だけが解っている事。
そして、兄のケータイをラティカが持ち、それを車の中に起き忘れている事も、たとえ電話に間にあったところでラティカに答えがわかる保証がない事も。
クライマックスの盛り上がりは、映画なのかリアルなのかそんな客観的な気持ちはぶっ飛んで、ただただ一緒になってガッツポーズを決めたい気分に。
貧困問題と黒社会の問題、サクセスストーリーとラブストーリー、それらが複雑に絡まり合い、見事に伏線を使った後に、ハッピーエンドとバッドエンドが両方一緒にやって来て、エールと追悼の気持ちでいっぱいになった後の、インドらしい集団ダンスのエンドクレジット。
こんなに心が揺れ動かされまくった後に楽しい終わり方が出来るなんて、やっぱ映画って一番大好きなエンターテイメントやなぁと再認識。
女性の考え方や扱われ方が日本の常識とかけ離れていて、理解しがたい部分もあるけど、やっぱ“愛”っつう部分では根本的に同じでした。
スラム出身者を鼻で笑う風潮も日本では有り得ないし、ましてテレビで司会者がからかうなんて有ってはいけない事だけど、昔の日本も同じようなもん。
後進国では体の不自由な方をテレビのネタにしたり、彼ら自身その特徴を生かして飯を食うような事がごく普通に行われていたり。
そういう事実を知らずに観た人には、酷い差別的な表現をする映画に映ったかもしれませんが、文化水準が上がって人々の心が豊かになって来ないとそういう発想は生まれてこないもので、この映画はそんな社会の実情をボカす事なく描いている。
フィクションとは言え、世界中のスラム街ではこの映画で描かれていた事以上に想像を絶する現実があるわけで、せっかくこの映画でその辺について考える機会を得たんだから、俺自身も何か出来る事がないのか考えなきゃいけないな。
マンゴーソルベがどうとか書いてる場合じゃないよな…。
なんて今は綺麗に思っていても、すぐに忘れてしまうんだろうな…。
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