ひさーしぶりに、えほんをつくったん。。。
はじまりはじまり～♪
これは、ある森での出来事。
森の中に、とっても仲良しで有名な
かわいい動物さんがいました。
いつもやんちゃで、元気いっぱいのリス君。
落ち着いて見えるけど、実はうっかりが多いたぬき君。
それから、優しいお姉さんのようなうさぎちゃんです。
ある暖かい日。風がそよそよと気持ちよくふいていました。
いつも通り、森の仲良し組で遊んでいたのですが、
ふとリス君が言いました。
「あー、今日は気持ちがいいねぇ。ねむたくなってきたよ。」
たぬき君も言いました。
「おいらも、眠くなってきたなぁ。ふあーーー」
そこで、うさぎちゃんが言いました。
「あら、あたしも少し眠いなって思っていたの。
ね、今日はとってもステキなお昼寝ができると思うの。
みんな、それぞれ枕を持ってきて、ここで並んで
お昼寝しましょうよ。」
リス君は言いました。
「こんなきれいな青空の下で、ぼくのお気に入りの枕で
眠ったら、すっごく気持ちいいよね！」
「そっかぁ。リス君は、小さいころからずっと使ってる
大好きな枕があるんだったねぇ。」
「うふふ。ずっと一緒に寝ているって、素敵ね。」
「うん、ぼく、あの枕がないと、眠れなくなっちゃうくらい
大好きなんだ。それじゃ、みんな、またここに集合だよ！」
それぞれが、それぞれのお家へと向かって行きました。
数分後、うさぎちゃんが戻ってきました。
ピンク色の、リボンがついた、とってもかわいい枕を
持ってきました。そのあとすぐ、たぬき君も戻ってきました。
たぬき君のは、大きな大きな枕でした。
「おいらも、ふっかふかなこの枕、大好きなんだぁ。」
「あたしも、おたんじょうびプレゼントにもらったこの枕、
大好きで大切にしているのよ」
うさぎちゃんとたぬき君が、たのしくおしゃべりをしていると
リス君がなんだか下をむいて近づいてきました。
「リス君、どうしたの？」
うさぎちゃんが聞いても、たぬき君が聞いても、
黙ったままでした。
「う・・うぇ・・・ううう・・うわーーーーん！」
リス君が突然、大きな声で泣きだしました。
「リス君、どうしたの？」
たぬき君が聞きました。
「う・・ぼ、ぼくの・・ぼくの大切な枕が・・・
ぼくの大好きな枕が・・・・うわーーーーーん」
うさぎちゃんも、たぬき君も、びっくりして心配そうに
リス君を見ていました。
「どこにもないんだ。・・・ひっく・・・ベッドにも
ベッドのまわりにも・・・机の下にも、床にも廊下にも、
どこにもなかったんだーーーー・・・・うわーん」
どうやら、大切にしていたリス君の枕が、なくなってしまった
ようなのです。
これは大変。リス君は、あの枕がないと、夜眠れないくらい、
大好きなのに。
「リス君、泣かないで。みんなで探しましょ。」
「そうだよ、おいらたちも一緒に探せば、きっと
見つかるよ。泣かないで」
「う・・・えぐ・・・ありがとう・・・」
枕探しが始まりました。
みんなで手分けして探すことにしました。
うさぎちゃんは、昨日も遊んだこの公園の中を。
たぬき君は、リス君の家から、この公園までの道を。
リス君はもう一度、リス君の家の中を探すことにしました。
うさぎちゃんは、大きな木のかげや、岩のかげを探したり、
お友達の小鳥さんや山ネズミさんに聞いてみたりしました。
でも、見つかりません。
たぬき君は、道に落ちている石や木の枝をひとつひとつ
動かしながら、ていねいに探しました。でも、見つかりません。
リス君は、もう一度部屋の隅々まで探しました。
でも、見つかりません。
探し終えたうさぎちゃんとたぬき君が、公園に戻ってきました。
「あった？」
「なかったよぉ。どうしよう。リス君かわいそうだよぉ。」
うさぎちゃんも、たぬき君も、泣きそうです。
リス君も戻ってきました。
「ぼくはだめだった。見つからなかった。みんなは？」
うさぎちゃんとたぬき君は、首を横にふりました。
「・・・・・。そっか。ぼく、帰るね」
リス君はがっかりして、家に帰って行きました。
うさぎちゃんも、たぬき君も、悲しくなってきました。
「どうしたら、リス君を元気にできるかしら？」
うさぎちゃんも、たぬき君も、一生懸命考えました。
「そうだわ！」
うさぎちゃんが何かいいことを思いついたようです。
うさぎちゃんは、たぬき君に、その話をして、
「それはいいね、きっとリス君、笑顔になるよ！」
たぬき君も大賛成。
さっそくその作戦の準備をしました。
準備ができたので、うさぎちゃんとたぬき君は、リス君の家に行きました。
「リスくーん、おいらたちだよぉ」
たぬきくんが呼ぶと、リス君はしずかーに出てきました。
「あ、たぬき君たち・・・。なんだい？」
それはあまりに元気をなくし、よわよわしい声のリス君でした。
「あたしたち、リス君があの枕をどれだけ大切にしていたのかを
知っているから、リス君を励ましたくて。」
「それでねぇ、いろいろ考えてねぇ、これをプレゼント
しようと思って・・・。」
うさぎちゃんとたぬき君は、それぞれ、おおきな包みを
差し出しました。
「え？これなに？」
「リス君、開けてみて。ほら・・・」
うさぎちゃんに言われて、リス君がリボンをほどくと、出てきたのは、
うさぎちゃんの枕と、たぬき君の枕。
「え・・・これ、みんなの枕だよね？」
「おいらの枕、これからはこれを使えば、眠れるよ。」
「あたしの枕も使ってね。ふわふわで、気持ちいいのよ。」
リス君は、明るい笑顔になって、大喜び。
「うさぎちゃん、たぬき君、ほんとにいいの？」
うさぎちゃんとたぬき君が大きくうなづきました。
「やったーーー！！みんなが大切にしていた枕、ぼくも
大切に使わせてもらうね。ぼく、ぼく、ぼく、すっごく
うれしいよ！！！」
リス君はみんなに抱きつきました。
みんなの優しさに、友情に、うれしい涙を流しながら
リス君はお礼を言いました。
「そうだ。ぼくの大切なものをいれておく、宝箱に入れよう。」
そういって、リス君の部屋にある大きな宝箱をあけると・・・。
「あああああああああああああああああああああ！！！」
リス君が、とても大きな声で叫びました。
びっくりしたうさぎちゃんとたぬき君が、リス君のそばに
かけよりました。
宝箱の一番上に入っていたのは、なんと、リス君の枕だったのです。
「そうだ、昨日の夜、枕を取られちゃう夢を見たから
こわくなって、朝起きた時に枕をここに入れたんだった！！！」
一瞬、時間がとまったように顔を見合わせ、それからみんなで
大きな声で笑いました。
「なぁーんだ、よかったぁー。あはははは」
「たぬき君、ありがとう。うさぎちゃんも、ありがとう。
ごめんね。あはははは！でもね、みんなの気持ち、すーーーごく
うれしかったよ」
「大切な宝物、見つかってよかったわ♪」
リス君は、きらきらした笑顔で言いました。
「うん！！ぼくの枕も、大好きな宝物だけど、みんなの気持ちが、
みんなのことがぼくの一番の宝物だよ！！！」
こうして、リス君、うさぎちゃん、たぬき君は、
ますます仲良しになりました。
おしまい
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はじまりはじまり～♪
これは、ある森での出来事。
森の中に、とっても仲良しで有名な
かわいい動物さんがいました。
いつもやんちゃで、元気いっぱいのリス君。
落ち着いて見えるけど、実はうっかりが多いたぬき君。
それから、優しいお姉さんのようなうさぎちゃんです。
ある暖かい日。風がそよそよと気持ちよくふいていました。
いつも通り、森の仲良し組で遊んでいたのですが、
ふとリス君が言いました。
「あー、今日は気持ちがいいねぇ。ねむたくなってきたよ。」
たぬき君も言いました。
「おいらも、眠くなってきたなぁ。ふあーーー」
そこで、うさぎちゃんが言いました。
「あら、あたしも少し眠いなって思っていたの。
ね、今日はとってもステキなお昼寝ができると思うの。
みんな、それぞれ枕を持ってきて、ここで並んで
お昼寝しましょうよ。」
リス君は言いました。
「こんなきれいな青空の下で、ぼくのお気に入りの枕で
眠ったら、すっごく気持ちいいよね！」
「そっかぁ。リス君は、小さいころからずっと使ってる
大好きな枕があるんだったねぇ。」
「うふふ。ずっと一緒に寝ているって、素敵ね。」
「うん、ぼく、あの枕がないと、眠れなくなっちゃうくらい
大好きなんだ。それじゃ、みんな、またここに集合だよ！」
それぞれが、それぞれのお家へと向かって行きました。
数分後、うさぎちゃんが戻ってきました。
ピンク色の、リボンがついた、とってもかわいい枕を
持ってきました。そのあとすぐ、たぬき君も戻ってきました。
たぬき君のは、大きな大きな枕でした。
「おいらも、ふっかふかなこの枕、大好きなんだぁ。」
「あたしも、おたんじょうびプレゼントにもらったこの枕、
大好きで大切にしているのよ」
うさぎちゃんとたぬき君が、たのしくおしゃべりをしていると
リス君がなんだか下をむいて近づいてきました。
「リス君、どうしたの？」
うさぎちゃんが聞いても、たぬき君が聞いても、
黙ったままでした。
「う・・うぇ・・・ううう・・うわーーーーん！」
リス君が突然、大きな声で泣きだしました。
「リス君、どうしたの？」
たぬき君が聞きました。
「う・・ぼ、ぼくの・・ぼくの大切な枕が・・・
ぼくの大好きな枕が・・・・うわーーーーーん」
うさぎちゃんも、たぬき君も、びっくりして心配そうに
リス君を見ていました。
「どこにもないんだ。・・・ひっく・・・ベッドにも
ベッドのまわりにも・・・机の下にも、床にも廊下にも、
どこにもなかったんだーーーー・・・・うわーん」
どうやら、大切にしていたリス君の枕が、なくなってしまった
ようなのです。
これは大変。リス君は、あの枕がないと、夜眠れないくらい、
大好きなのに。
「リス君、泣かないで。みんなで探しましょ。」
「そうだよ、おいらたちも一緒に探せば、きっと
見つかるよ。泣かないで」
「う・・・えぐ・・・ありがとう・・・」
枕探しが始まりました。
みんなで手分けして探すことにしました。
うさぎちゃんは、昨日も遊んだこの公園の中を。
たぬき君は、リス君の家から、この公園までの道を。
リス君はもう一度、リス君の家の中を探すことにしました。
うさぎちゃんは、大きな木のかげや、岩のかげを探したり、
お友達の小鳥さんや山ネズミさんに聞いてみたりしました。
でも、見つかりません。
たぬき君は、道に落ちている石や木の枝をひとつひとつ
動かしながら、ていねいに探しました。でも、見つかりません。
リス君は、もう一度部屋の隅々まで探しました。
でも、見つかりません。
探し終えたうさぎちゃんとたぬき君が、公園に戻ってきました。
「あった？」
「なかったよぉ。どうしよう。リス君かわいそうだよぉ。」
うさぎちゃんも、たぬき君も、泣きそうです。
リス君も戻ってきました。
「ぼくはだめだった。見つからなかった。みんなは？」
うさぎちゃんとたぬき君は、首を横にふりました。
「・・・・・。そっか。ぼく、帰るね」
リス君はがっかりして、家に帰って行きました。
うさぎちゃんも、たぬき君も、悲しくなってきました。
「どうしたら、リス君を元気にできるかしら？」
うさぎちゃんも、たぬき君も、一生懸命考えました。
「そうだわ！」
うさぎちゃんが何かいいことを思いついたようです。
うさぎちゃんは、たぬき君に、その話をして、
「それはいいね、きっとリス君、笑顔になるよ！」
たぬき君も大賛成。
さっそくその作戦の準備をしました。
準備ができたので、うさぎちゃんとたぬき君は、リス君の家に行きました。
「リスくーん、おいらたちだよぉ」
たぬきくんが呼ぶと、リス君はしずかーに出てきました。
「あ、たぬき君たち・・・。なんだい？」
それはあまりに元気をなくし、よわよわしい声のリス君でした。
「あたしたち、リス君があの枕をどれだけ大切にしていたのかを
知っているから、リス君を励ましたくて。」
「それでねぇ、いろいろ考えてねぇ、これをプレゼント
しようと思って・・・。」
うさぎちゃんとたぬき君は、それぞれ、おおきな包みを
差し出しました。
「え？これなに？」
「リス君、開けてみて。ほら・・・」
うさぎちゃんに言われて、リス君がリボンをほどくと、出てきたのは、
うさぎちゃんの枕と、たぬき君の枕。
「え・・・これ、みんなの枕だよね？」
「おいらの枕、これからはこれを使えば、眠れるよ。」
「あたしの枕も使ってね。ふわふわで、気持ちいいのよ。」
リス君は、明るい笑顔になって、大喜び。
「うさぎちゃん、たぬき君、ほんとにいいの？」
うさぎちゃんとたぬき君が大きくうなづきました。
「やったーーー！！みんなが大切にしていた枕、ぼくも
大切に使わせてもらうね。ぼく、ぼく、ぼく、すっごく
うれしいよ！！！」
リス君はみんなに抱きつきました。
みんなの優しさに、友情に、うれしい涙を流しながら
リス君はお礼を言いました。
「そうだ。ぼくの大切なものをいれておく、宝箱に入れよう。」
そういって、リス君の部屋にある大きな宝箱をあけると・・・。
「あああああああああああああああああああああ！！！」
リス君が、とても大きな声で叫びました。
びっくりしたうさぎちゃんとたぬき君が、リス君のそばに
かけよりました。
宝箱の一番上に入っていたのは、なんと、リス君の枕だったのです。
「そうだ、昨日の夜、枕を取られちゃう夢を見たから
こわくなって、朝起きた時に枕をここに入れたんだった！！！」
一瞬、時間がとまったように顔を見合わせ、それからみんなで
大きな声で笑いました。
「なぁーんだ、よかったぁー。あはははは」
「たぬき君、ありがとう。うさぎちゃんも、ありがとう。
ごめんね。あはははは！でもね、みんなの気持ち、すーーーごく
うれしかったよ」
「大切な宝物、見つかってよかったわ♪」
リス君は、きらきらした笑顔で言いました。
「うん！！ぼくの枕も、大好きな宝物だけど、みんなの気持ちが、
みんなのことがぼくの一番の宝物だよ！！！」
こうして、リス君、うさぎちゃん、たぬき君は、
ますます仲良しになりました。
おしまい
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