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空想地図 多奈崎市を作っている人らのブログです

藤沢に行ってきた② - 藤沢という街

2020-06-30 00:39:28 | 藤沢へ行ってきた
町田から小田急に揺られること数十分、藤沢です。


到着と同時にものごっつ量の人が降りていきます
出口の改札がホームの先端にあるので、みな一つの方向に向かって歩いております。
人の量がすごい。周辺地域から人を掻っ攫う湘南のダイナミックな拠点としての「藤沢」を感じ、さっそく気持ちよくなります(?????)


上野駅(とか梅田駅とか昔の東急渋谷駅とか類例多数)にも似た、
線路の車止めが改札とか駅の通路を向いている様子。
「「「ターミナル駅」」」っぽさが無限に醸し出されてますやん


利用者に比してそこまで駅が広くないので、
電車が来るたびに改札前が若干の密です

さて藤沢の街、
下調べはしましたがどう回ろうか決めていませんでした

南口を先に見るか北口を先に見るか、
脳内地図で構想をこねくり回しながらホームを歩いていました。

ついでにここで、読者のみなさんにも
藤沢の街の大まかな形についてご紹介しておきます・・



(Open Street Mapを元に作成、一部の道路は省略しています)

細かい作図をサボったら昔の宿場町部分が宙に浮いてしまったのはともかく、
街の作りとして、北口にも南口にもある程度の繁華街が形成され、
大型商業施設(画像だと山吹色の施設)もどちらにも点在しているようです。

ものすごくざっくり言うと、
街の形成は北口の方が古く、南口の方が新しいです。
("新しい"と言っても高度成長期ぐらいの新しさだし、
ところどころで南口の開発よりも後に大規模な再開発が行われている
北口にも「新しさ」を見出すこともできそうです)

北口は(1kmぐらい離れた)元々の中心だった宿場町に近い側で、
戦前から商店街や歓楽街が形成されていつつ、
戦後の東京近郊の人口急増や藤沢駅の利用拡大に合わせて
昭和期は百貨店を建てたりバスターミナルを作ってみたり、
平成になって遊郭跡を再開発してみたりと、
時代に合わせてなだらかにアップデートが続きます。

一方で南口、こちらは北口と比べると発展が急速です。
かつては北口よりパッとしない裏口とも言えそうな側でしたが、
「都市拠点として整備するべく、(中略)商業、業務地区及び駅直近の住宅地区としての基盤整備を図るため」(市のサイトより)に、
藤沢駅前南部地区土地区画整理事業が実施されることになり、湘南の中心拠点に恥じない都市に成長させるべく、主に70年代から猛スピードで都市基盤の整備が行われることになります。


画像:「藤沢駅前南部地区土地区画整理事業」の範囲

ピンクのラインは、この区画整理の事業範囲を示すもの。
計画の名称からもわかるように、本事業はその区域が全て南口になっていて、北口は含まれていません。

駅前ロータリーや街区をつくる道路を整備し、
またこの際に複数のデパートやファッションビルも建設されています。
その勢いはなかなか怒涛、見ものです。

藤沢駅前の大型商業施設(など)のできた年表を見てみますと・・
は北口・薄茶は南口の施設)



1965年ビックカメラ(開業当初はさいか屋➡︎移転で丸井に転換➡︎丸井の閉店でビックに)
1968年:391街区ビル群(フジサワ名店ビルなど)
1970年:オーケーストア
1973年:オーパ(当時はデパート「十字屋」)
1974年:ODAKYU湘南ゲート(当初は江ノ電百貨店、のちに小田急百貨店に転換)👈江ノ電の駅の移設と高架化もこの際に行われています)、ダイエー、イトーヨーカドードンキホーテ(当時は田原屋)
1976年:志澤(のちに西武に転換、1998年閉店。デパート)藤沢プラザビル(東急ハンズ1号店もあった、現在は閉店)
1978年さいか屋(サンパールビル)(65年にできた旧店舗から移転)
1987年ルミネ
1996年:リエール(駅ビル。かつて江ノ電藤沢駅があった場所




散発的にできている北口の施設群と比べると、南口の大型商業施設は、最近になってできた(そしてかなり小さい)駅ビルのリエールを除けば1966年〜76年の10年間にすべてが開業しています。
今では考えられない怒涛の開業ラッシュ。迫力があります・・・


部分部分での再開発はありながら、基本的には戦前から脈々と続く集積・発展に身を任せた北口と比べ、行政主導の「整理」事業の基に一気に基盤が作られた南口
成り立ちの背景には結構なコントラストがあり、道路の広さや北と比較すると整然とした街区の形にそれが現れています。



南と北の対比をざっくり表現するとすると、

【北口】
戦前からじわじわと繁華街が形成されつつ、ときどき再開発でデカい建物がドーンと誕生
  ➡︎街路は細く込み入っていて、建物や施設もかなり新旧入り混じってる

【南口】
60年代まで裏口っぽかったところを一気に開発
  ➡︎街路はそれなりに整然としてて、建ち並ぶ建物の年代も割と均質

って感じですね!
地図にも景観にもよく見ると違いが現れているのですが、
こうした背景を知っておくと飲み込みがスムーズになり咀嚼が可能になります。


さて、藤沢のまちのアウトラインを軽くご紹介しました。
(誤りなどがあればゴメンナサイ・・)

藤沢駅でいろいろ考えていたRano氏も、北口の駅前広場がリニューアルしていることを発見し、北口から先に見て回ろうと決断したようです
次回から、実際に街に繰り出していきます・・




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