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たったいま、
仕事を終えてホテルに戻った瞬間に、
iPhoneのプッシュ通知で流れた、
蜷川幸雄さんの訃報。
気が抜けた瞬間もあったのか、
涙が溢れた。
まだまだゾクゾクさせて欲しかった。
全てのシェイクスピアを観たかった。
初めて見たのは、
近代能楽集だったか。
ゲネで蜷川さんが座るように設けたという説明をうけた、
パイプ椅子でみたハムレットは、
ここからどんな気持でみたんだろうと
興奮しすぎて心臓を抑えるのが大変だったのを、
もう10年位前の事なのに、鮮明な思い出。
直近では、元禄港歌。
今年、再演の噂(期待?)も耳にしていたのにな。
そんな、あの芝居やこの芝居。
頭の中で静かにしていたその記憶が、
ばーーーーーーーーっと広がって、
ただその舞台の前にたまに座ったことがあるだけなのに、
なんて鮮烈な記憶をたくさん残してくれたんだろう!
たくさんの役者さんが頭の中で生きている!
と、静かに感劇している。
きっとあの大きな仏壇の中に、
生き続けることだと思う。
今月末からの、
「尺には尺を」見に行けたらいいな。
はじめも終わりも、
偶然、椿。
憧れの演出家蜷川さんには、
この花を手向けたい。
たくさんの鮮烈な記憶を、
ありがとうございました。
合掌