ブラスカル

元マラソンランナーですが、今や加齢と故障でお散歩専門、ブラタモリっぽく街歩きをしています。

TPPと安保法案

2015-10-24 18:08:26 | 政治経済
TPP、無事合意にこぎつけましたね。
私は、このTPPと安保法案は、同じ問題の裏表と思っています。
キーワードはもちろん中国。

第二次次世界大戦終結から約半世紀は、米国とソ連という体制を異にする二大強国の冷戦の時代でした。当時は、第三次世界大戦が、核戦争の危機だなんて、随分と言われたものですが、ソ連の崩壊により、そうした懸念は過去のものになりました。
それから四半世紀は米国の一人勝ちの時代、イスラムによるテロを除けば、ほぼ平穏な時代でした。
そして今また、中国の台頭により、世界のパワーバランスが変ろうとしている。

中国という国は、以下の3点において、今までの大国と際立っています。

一つ目は、悠久の歴史を誇り、自国が世界の中心であり、周囲の国々は、南蛮・東夷・北狄・西戎、自国に朝貢すべき蛮族であるという中華思想の持ち主だということ。

二つ目に、普遍的に正しいとされ、日本国憲法にも高らかに謳われている西欧流の民主主義とは一線を画する、事実上の一党独裁という体制を持った国であるということ。

三つ目は、13億という膨大な人口を抱え、国民一人あたりのGNPが低いままに、世界の大国になってしまったということ。国民一人一人の民度が先進国に値するかといえば、さあ、どうなんだろう。。。

まあ、そういう国が世界第二位の大国になったということです。
このことを、日本をはじめとする中国の近隣諸国は、地政学的な宿命と受け止めるべきでしょう。

内蒙古、ウィグル、チベットといった北狄、西戎の地域は既に第二次世界大戦後に版図となり、そして今、南蛮の海域の岩礁をコンクリートで固めて砲台を築き、そこに浮かべる空母を建造しています。
東夷も、中国の一の子分であった韓国はあちら側に取り込まれ気味で、残るは我が国ということになります。

この環境下で、我々の普遍的価値感である資本主義的な自由主義と西欧流の民主主義を維持していかねばならない。

戦争さえなければ平和なのではない。専制、隷従、圧迫、偏狭を排除し、人権と自主独立を守って、初めて平和と言えるのだと思います。
いずれの国も、平和を守るためには自国のことだけに専念していてはならない、国際協調し、役割を果たさねばならない、これも前文に明記された日本国憲法の精神です。
米国と関係する国々がアライアンスを組んで自由貿易と国際秩序を守る、そのためのTPPであり安保法案なのだと。

抗日戦線戦勝記念日に大規模な軍事パレードをやったり、歴史問題で次々と攻勢をしかけてきながらも、南沙諸島の問題では妥協するような姿勢を見せ始めている、安保法案とTPPはすでに効果が出始めている、私はそう思っています。
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