8月に読んだ本の数は11冊、低調ながらも何とか2桁読みました。
◆東京都同情塔(九段 理江)
第170回芥川賞受賞作。
ザハ・ハディドの国立競技場が建った並行世界の近未来、犯罪者を哀れな人として、そのユートピア(実はデストピア?)みたいな刑務所タワーが新宿御苑に建った。信条として反対の立場を取りながら、作品としてタワーの設計をした建築家マキナの独白を中心にした、いかにも芥川賞な作品、近年の芥川賞のなかではかなり面白かった。
私の出身高校は国立競技場のすぐそば、あのザハのメタルスライムみたいな競技場が廃案になって、心から「良かった」と思っています。
◆成瀬は信じた道をいく(宮島 未奈)
話題作の続編。この同調圧力の強い日本で、全くマイペースの成瀬がすがすがしい。軽い気持ちで読める本。
◆レーエンデ国物語(多崎 礼)
本屋大賞にもノミネートされた昨年の話題作をようやく読みました。先に第二巻を読んじゃったんだけど、特に支障なかった。別の時代の話なのね。どっしりした、独特の世界観のファンタジーを読んだって感じ。読みやすかった。
◆リラの花咲くけものみち(藤岡 陽子)
今年の吉川英治文学新人賞受賞作品。父の再婚、継母のネグレクト、引きこもり、どん底の生活から抜け出して獣医の道を歩む聡里の物語。獣医というと街中のペット向け病院しか知らなかったが、何とも壮絶な仕事ですね。聡里のこれからを期待します。
◆回樹(斜線堂 有紀)
斜線堂有紀さんというとSFミステリーのイメージが強いのだが、これはミステリー要素薄目の、死と葬送に纏わるSF短編集でした。発想がユニーク過ぎて、、、でも、まあ、楽しく、軽く読みました。
◆死んだ山田と教室(金子 玲介)
面白ければなんでもありのメフィスト賞受賞作、慶応志木高校の楽屋ネタ満載のユーモア小説?と読み始めたが、山田くんの心情と和久井くんの友情、意外によいラストでした。でも、やっぱりエリート校の小ネタも面白かったです。
◆こまどりたちが歌うなら(寺地 はるな)
要領が悪くてちょっとコミュ障の茉)子さんが親戚の昭和な会社に入社する、お仕事小説&茉子さんの成長物語。何と言われようと変えなきゃならないことは変えなきゃならないし、そのためには声を発していかなければならない。ためらい、悩みながらも前に進んでいく茉子さん、頑張れ!
◆君が手にするはずだった黄金について(小川 哲)
もしかしてこれはエッセイ?と思われるような書きぶりですが、フィクション、小説なのでしょうね。片桐やババなど、ITCが進んだ現代ならではの怪しい人物が登場、それを切り捨てていく「僕」、面白く読みました。
◆われは熊楠(岩井 圭也)
南方熊楠、ほとんど名前しか知らなかったけど、こんな人だったんですね.朝ドラのモデルになった牧野富太郎とほぼ同時代の人ってことになるのかな。性格は正反対の野人って感じだけど。第171回直木賞候補作、渋滞の高速バスの中で楽しく読みました。
◆白い夏の墓標 (帚木 蓬生 新潮文庫)
なんと1979年の作品なんですね。古い感じはしましたが、そこまで古いとは思いませんでした。まだ第二次世界大戦の記憶が色濃く残る、冷戦時代のお話。ここまでの医療ミステリ、当時としてはかなり珍しかったんではないでしょうか。科学者の研究に対する情熱と良心、そして信条、この手の作品の走りなのかな。面白く読ませていただきました。
◆クラスメイトの女子、全員好きでした (爪 切男 集英社文庫)
多少話は盛っているのでしょうが、好奇心旺盛な彼の思春期に拍手、ですかね。相手の女性にしてみれば。決して思い出したくもない黒歴史でしょうが。
◆東京都同情塔(九段 理江)
第170回芥川賞受賞作。
ザハ・ハディドの国立競技場が建った並行世界の近未来、犯罪者を哀れな人として、そのユートピア(実はデストピア?)みたいな刑務所タワーが新宿御苑に建った。信条として反対の立場を取りながら、作品としてタワーの設計をした建築家マキナの独白を中心にした、いかにも芥川賞な作品、近年の芥川賞のなかではかなり面白かった。
私の出身高校は国立競技場のすぐそば、あのザハのメタルスライムみたいな競技場が廃案になって、心から「良かった」と思っています。
◆成瀬は信じた道をいく(宮島 未奈)
話題作の続編。この同調圧力の強い日本で、全くマイペースの成瀬がすがすがしい。軽い気持ちで読める本。
◆レーエンデ国物語(多崎 礼)
本屋大賞にもノミネートされた昨年の話題作をようやく読みました。先に第二巻を読んじゃったんだけど、特に支障なかった。別の時代の話なのね。どっしりした、独特の世界観のファンタジーを読んだって感じ。読みやすかった。
◆リラの花咲くけものみち(藤岡 陽子)
今年の吉川英治文学新人賞受賞作品。父の再婚、継母のネグレクト、引きこもり、どん底の生活から抜け出して獣医の道を歩む聡里の物語。獣医というと街中のペット向け病院しか知らなかったが、何とも壮絶な仕事ですね。聡里のこれからを期待します。
◆回樹(斜線堂 有紀)
斜線堂有紀さんというとSFミステリーのイメージが強いのだが、これはミステリー要素薄目の、死と葬送に纏わるSF短編集でした。発想がユニーク過ぎて、、、でも、まあ、楽しく、軽く読みました。
◆死んだ山田と教室(金子 玲介)
面白ければなんでもありのメフィスト賞受賞作、慶応志木高校の楽屋ネタ満載のユーモア小説?と読み始めたが、山田くんの心情と和久井くんの友情、意外によいラストでした。でも、やっぱりエリート校の小ネタも面白かったです。
◆こまどりたちが歌うなら(寺地 はるな)
要領が悪くてちょっとコミュ障の茉)子さんが親戚の昭和な会社に入社する、お仕事小説&茉子さんの成長物語。何と言われようと変えなきゃならないことは変えなきゃならないし、そのためには声を発していかなければならない。ためらい、悩みながらも前に進んでいく茉子さん、頑張れ!
◆君が手にするはずだった黄金について(小川 哲)
もしかしてこれはエッセイ?と思われるような書きぶりですが、フィクション、小説なのでしょうね。片桐やババなど、ITCが進んだ現代ならではの怪しい人物が登場、それを切り捨てていく「僕」、面白く読みました。
◆われは熊楠(岩井 圭也)
南方熊楠、ほとんど名前しか知らなかったけど、こんな人だったんですね.朝ドラのモデルになった牧野富太郎とほぼ同時代の人ってことになるのかな。性格は正反対の野人って感じだけど。第171回直木賞候補作、渋滞の高速バスの中で楽しく読みました。
◆白い夏の墓標 (帚木 蓬生 新潮文庫)
なんと1979年の作品なんですね。古い感じはしましたが、そこまで古いとは思いませんでした。まだ第二次世界大戦の記憶が色濃く残る、冷戦時代のお話。ここまでの医療ミステリ、当時としてはかなり珍しかったんではないでしょうか。科学者の研究に対する情熱と良心、そして信条、この手の作品の走りなのかな。面白く読ませていただきました。
◆クラスメイトの女子、全員好きでした (爪 切男 集英社文庫)
多少話は盛っているのでしょうが、好奇心旺盛な彼の思春期に拍手、ですかね。相手の女性にしてみれば。決して思い出したくもない黒歴史でしょうが。
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