4月は14冊といまひとつでした。
昨年のカドフェス本を3冊読んで残りあと8冊、6月の今年のカドフェス発表までに全部読めるか。
◆今昔百鬼拾遺 河童 (京極 夏彦)
京極さんはあまり読んでなくて、この「今昔百鬼拾遺」シリーズは初読み。時代は戦後の混乱期、河童がテーマながらしっかりミステリー。多々良勝五郎が、事件解決にはあまり貢献してないけど、良い味だしてます。序盤がちょっと冗長だったかな。
◆山の霊異記 幻惑の尾根 (安曇 潤平)
山の短編ホラー集。自分も昔少し山を登ったことはあるが、非日常の世界ではいろんなことが起こるのかな、なるほどなー、と、なんとなく読了。
◆汚れつちまつた悲しみに…… 中原中也詩集
なかなか読めなくて長いこと積読になっていた本ですが、ようやく手に取りました。読むにあたっては、中原中也全詩アーカイブ(http://nakahara.air-nifty.com)が参考になりました。
◆お探し物は図書室まで(青山 美智子)
本屋大賞2位、いかにも書店員さん受けしそうな、本屋大賞らしい作品。
私は思いつくとすぐなんでもやってしまう方で、そうするといいこともあるけど失敗も多々ある。でも一つのいいことが九つの失敗に勝るので、やって後悔はしない。今迄やらなかった人が急にやり始めて、都合よくこんなビギナーズラックが起きるものか、ややリアリティには欠けますが、それでも自分から動かないと何も変わらないので、この本がそういう人の背中を押せたら良いかなとは思います。
◆インビジブル(坂上 泉)
第164回直木賞候補作。昭和29年の大阪、中卒の新米刑事・新城と東京帝大卒の本庁エリート・守屋がバディを組んで連続殺人事件を追う。ミステリー仕立てなのだけど、ミステリーというよりも、戦後の混とんとした社会の闇、戦争の傷跡を背景にしたサスペンスもの。若い作家さんとは思えない、まだ焼け跡が広がる大阪の市井の描写がリアル。守屋が、真のエリートかくあるべしという感じでかっこよい。
◆夏物語(川上 未映子)
第一部は、だいぶ前に芥川賞を取った「乳と卵」のリメイクですね。第二部は、セックスができず、生活も安定しない夏子が、精子提供で子供を産もうとして悪いスパイラルにはまるみたいな話。一方で超ネガティブな善百合子、私は結構自分が好きで、生まれてきてホントに良かったと思っているので、思考回路が全然理解できませんでした。男性にはわからない部分もあり、どこまで理解できたかわかりませんが、まあ、ハッピーエンドっぽくて良かった。
◆エンデンジャード・トリック (門前 典之)
09年に1人、10年に1人、15年に3人、田舎の珍妙な建物のゲストハウスで、絶対にありえないと思える状況で起こった連続密室猟奇殺人事件、2/3ほど読み進んだところで、お約束の読者への挑戦状。これは私の苦手な本格ミステリ、小説としての面白さや社会的背景、殺人の動機は関係なく、ただただ誰がどうやって殺したかを問うているもの。密室トリックについては、建物に奇想天外な仕掛けがあるのだろうとかろうじて興味を持って読めたが、犯人については、そりゃありえんだろうと、肝心の謎解き部分を流し読み。ああ、馬鹿馬鹿しかった。
◆2.43 清陰高校男子バレー部 春高編(壁井 ユカコ)
中・高・大とバレー部だったもので、このシリーズは、スピンオフものも含め全部読んでます。
ドラマは高校の数だけある、バレーボール、春高、最高!
アニメも12話で終わっちゃったし、続編、あるのかな?
◆覇王の神殿 日本を造った男・蘇我馬子(伊東 潤)
古代史好きなのですが、飛鳥時代の歴史小説ってあまりないので、あれば片っ端から読んでます。山岸涼子さんの「日出処の天子」(漫画ですが)や黒岩重吾さんが「磐舟の光芒」(蘇我馬子・物部守屋)、「聖徳太子」「落日の王子(蘇我入鹿)」で描いた時代をぎゅっと1冊にまとめた感じで、テンポも良く、一気に読めました。
特に崇峻天皇と厩戸皇子のキャラ設定が自分のイメージとはかなり違った。用明天皇も聖徳太子も死因は天然痘と思いますが、そこは古代史、小説ですから何でもありですね。これはこれでなかなか面白かった。
◆ポイズン 毒 POISON (赤川 次郎)
なんの痕跡も残さず、一滴で24時間後に心臓麻痺で死に至る毒薬を手にした人が殺人を犯す短編連作。赤川次郎さんって、こういう作風だったっけ。特に印象もなく、なんとなく読了。
◆処女のまま死ぬやつなんていない、みんな世の中にやられちまうからな (葵 遼太)
煽りの効いたタイトルに、つい手に取ってしまったが、タイトルから連想される内容とはかなり違ったお話。高校のクラスのはみ出し者4人の友情物語、青春ど真ん中、ステレオタイプと思わなくもないが、勢いもあり、まずまず面白く読めた。
◆アイドル 地下にうごめく星 (渡辺 優)
職場の友人に誘われ訪れたライブで地下アイドルにはまった40代OL・夏美が自らアイドルグループをプロデュース、メンバーは、所属していたグループが突然解散、行き場をなくした23歳の地下アイドル・楓、女の子よりかわいくなることを目指す女装趣味の高校生・翼、家族と折り合いが悪く学校でも居場所がない、天使を自称することで現実逃避をする瑞穂、容姿に自信なく、周囲に気を使い続けることでアイドルをやってきたがついに戦力外となってしまった愛梨の4名。今どきの青春群像劇。
昨年のカドフェス本を3冊読んで残りあと8冊、6月の今年のカドフェス発表までに全部読めるか。
◆今昔百鬼拾遺 河童 (京極 夏彦)
京極さんはあまり読んでなくて、この「今昔百鬼拾遺」シリーズは初読み。時代は戦後の混乱期、河童がテーマながらしっかりミステリー。多々良勝五郎が、事件解決にはあまり貢献してないけど、良い味だしてます。序盤がちょっと冗長だったかな。
◆山の霊異記 幻惑の尾根 (安曇 潤平)
山の短編ホラー集。自分も昔少し山を登ったことはあるが、非日常の世界ではいろんなことが起こるのかな、なるほどなー、と、なんとなく読了。
◆汚れつちまつた悲しみに…… 中原中也詩集
なかなか読めなくて長いこと積読になっていた本ですが、ようやく手に取りました。読むにあたっては、中原中也全詩アーカイブ(http://nakahara.air-nifty.com)が参考になりました。
◆お探し物は図書室まで(青山 美智子)
本屋大賞2位、いかにも書店員さん受けしそうな、本屋大賞らしい作品。
私は思いつくとすぐなんでもやってしまう方で、そうするといいこともあるけど失敗も多々ある。でも一つのいいことが九つの失敗に勝るので、やって後悔はしない。今迄やらなかった人が急にやり始めて、都合よくこんなビギナーズラックが起きるものか、ややリアリティには欠けますが、それでも自分から動かないと何も変わらないので、この本がそういう人の背中を押せたら良いかなとは思います。
◆インビジブル(坂上 泉)
第164回直木賞候補作。昭和29年の大阪、中卒の新米刑事・新城と東京帝大卒の本庁エリート・守屋がバディを組んで連続殺人事件を追う。ミステリー仕立てなのだけど、ミステリーというよりも、戦後の混とんとした社会の闇、戦争の傷跡を背景にしたサスペンスもの。若い作家さんとは思えない、まだ焼け跡が広がる大阪の市井の描写がリアル。守屋が、真のエリートかくあるべしという感じでかっこよい。
◆夏物語(川上 未映子)
第一部は、だいぶ前に芥川賞を取った「乳と卵」のリメイクですね。第二部は、セックスができず、生活も安定しない夏子が、精子提供で子供を産もうとして悪いスパイラルにはまるみたいな話。一方で超ネガティブな善百合子、私は結構自分が好きで、生まれてきてホントに良かったと思っているので、思考回路が全然理解できませんでした。男性にはわからない部分もあり、どこまで理解できたかわかりませんが、まあ、ハッピーエンドっぽくて良かった。
◆エンデンジャード・トリック (門前 典之)
09年に1人、10年に1人、15年に3人、田舎の珍妙な建物のゲストハウスで、絶対にありえないと思える状況で起こった連続密室猟奇殺人事件、2/3ほど読み進んだところで、お約束の読者への挑戦状。これは私の苦手な本格ミステリ、小説としての面白さや社会的背景、殺人の動機は関係なく、ただただ誰がどうやって殺したかを問うているもの。密室トリックについては、建物に奇想天外な仕掛けがあるのだろうとかろうじて興味を持って読めたが、犯人については、そりゃありえんだろうと、肝心の謎解き部分を流し読み。ああ、馬鹿馬鹿しかった。
◆2.43 清陰高校男子バレー部 春高編(壁井 ユカコ)
中・高・大とバレー部だったもので、このシリーズは、スピンオフものも含め全部読んでます。
ドラマは高校の数だけある、バレーボール、春高、最高!
アニメも12話で終わっちゃったし、続編、あるのかな?
◆覇王の神殿 日本を造った男・蘇我馬子(伊東 潤)
古代史好きなのですが、飛鳥時代の歴史小説ってあまりないので、あれば片っ端から読んでます。山岸涼子さんの「日出処の天子」(漫画ですが)や黒岩重吾さんが「磐舟の光芒」(蘇我馬子・物部守屋)、「聖徳太子」「落日の王子(蘇我入鹿)」で描いた時代をぎゅっと1冊にまとめた感じで、テンポも良く、一気に読めました。
特に崇峻天皇と厩戸皇子のキャラ設定が自分のイメージとはかなり違った。用明天皇も聖徳太子も死因は天然痘と思いますが、そこは古代史、小説ですから何でもありですね。これはこれでなかなか面白かった。
◆ポイズン 毒 POISON (赤川 次郎)
なんの痕跡も残さず、一滴で24時間後に心臓麻痺で死に至る毒薬を手にした人が殺人を犯す短編連作。赤川次郎さんって、こういう作風だったっけ。特に印象もなく、なんとなく読了。
◆処女のまま死ぬやつなんていない、みんな世の中にやられちまうからな (葵 遼太)
煽りの効いたタイトルに、つい手に取ってしまったが、タイトルから連想される内容とはかなり違ったお話。高校のクラスのはみ出し者4人の友情物語、青春ど真ん中、ステレオタイプと思わなくもないが、勢いもあり、まずまず面白く読めた。
◆アイドル 地下にうごめく星 (渡辺 優)
職場の友人に誘われ訪れたライブで地下アイドルにはまった40代OL・夏美が自らアイドルグループをプロデュース、メンバーは、所属していたグループが突然解散、行き場をなくした23歳の地下アイドル・楓、女の子よりかわいくなることを目指す女装趣味の高校生・翼、家族と折り合いが悪く学校でも居場所がない、天使を自称することで現実逃避をする瑞穂、容姿に自信なく、周囲に気を使い続けることでアイドルをやってきたがついに戦力外となってしまった愛梨の4名。今どきの青春群像劇。
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