ブラスカル

元マラソンランナーですが、今や加齢と故障でお散歩専門、ブラタモリっぽく街歩きをしています。

サイエンス

2011-03-27 17:18:29 | 震災・ボランティア
厳しい状況が続いている福島第一原発ですが、私は「絶対致命的な事態にはならない」と、根拠もないのに楽観的に考えています。

工場勤務経験の長い友人の話ですが、工場で不測の事故のとっさの対応策の根拠になるものは、彼の言葉を借りれば「サイエンス」なのだそうです。
あってはいけない事態に遭遇した時、頭に浮かぶのは、その物質の沸点が何度だとか、水と化学反応するかとかそういう知識で、それに基づいて打つ手を決める、と。
原発の現場で作業に当たっている人たちは原発に関するサイエンスを十分に持った人たちです。
これをやれば自分たちはどうなるか、やらなければ原発がどうなるか、十分に理解して作業をしているはず。
両方を天秤にかけて、ギリギリの判断で作業を決めているはず。
そして、現場の人たちの自己犠牲を期待するような言い方になって大変申し訳ないのですが、いざという時になれば、きっと無理をしてでもやってくれるはず。

TVに出ている原発の専門家と称する人も、きっとサイエンスはあるのでしょう。でも現場にいるわけではないので、情報が不十分。
ゆえに、現在現場で行われている作業は、考えられる最善であるはずです。
サイエンスのない人たちの言い草は、聴くに値わず、ですね。

「首都圏が放射能で汚染される」とか、「チェルノブイリ並みの事故」だとか、インターネットやチェーンメールで流言飛語を流している人って、取り締まれないものでしょうかね。
海外メディアや日刊ゲンダイみたいな三流紙も酷いもんです。サイエンスのかけらもない。

事故発生当初、菅総理が、原発からの作業員の退避を考えた東電幹部を「退避なんてありえないでしょう。そんなことをしたら東電は100%つぶれます。覚悟を決めてください。」と怒鳴りつけたと言う話が、ネガティブに報道されています。
もしこれが事実としたら、私は、菅総理は、最高責任者として実に的確な、正しい言動をしたと思います。
日本国民の生命と財産をこれだけの危機にさらしながら、この期に及んでマニュアルどおり、現場は安全第一なんて、ありえない。
もし東電が、本当に作業員を退避させていたら、首都圏はパニックになっていたはず。

本当に心苦しいけど、現場の方達にはわが身を代償にしてでも復旧作業をしてもらうしかない状況です。
現場の責任者は、的確な判断は出来ても、部下を危険にさらす命令を下す権限はありません。
その決断が出来るのは東電の社長(または取締役会?)、そして総理大臣でしょう。
「すまんが、日本のため、日本国民同胞のためだ、君達の命を私に預けてくれ。」と送り出すのが最高責任者の役割。
そしてもし万一実際に現場で人的被害があったら、当然その責任も負わねばなりません。
菅さんは、自らその覚悟をし、東電幹部にもその覚悟をさせるために、計算づくで怒鳴ったのでしょう、きっと。
覚悟も計算もなしに、「東電、お前らナントカしろ!」ってやったのであれば最低ですけど、決してそんなことはないでしょう、多分。
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