ブラスカル

元マラソンランナーですが、今や加齢と故障でお散歩専門、ブラタモリっぽく街歩きをしています。

黒岩重吾さんの古代史小説

2012-12-08 16:53:15 | 歴史
黒岩重吾さんの歴史小説を、古い順に再読しています。

一番古いのが「鬼道の女王卑弥呼」、魏志倭人伝の世界なので、3世紀前半です。

次が「白鳥の王子ヤマトタケル」第12代景行天皇の皇子ですから4世紀。
全6巻ということなのですが、1巻だけ読んで次に行くことにしました。

お次は「女龍王神功皇后」、14代仲哀天皇の皇后ですので、4世紀の後半の話かな。
3世紀の魏志と5世紀の宋書の間の、日本の記述が全くない、謎の世紀。
史実がよくわからない、記紀の記述の信ぴょう性も疑問視されている時代ですから、小説家としての創造力をたくましく働かせて、神功皇后を活躍させました。
架空の人物と言われることが多い、謎の人物だけに、小説らしい、ファンタジックな仕立てになっています。

「ワカタケル大王」、22代雄略天皇、宋書で言うところの倭王「武」ですから5世紀。
大王中心の中央集権国家を目指すワカタケル大王の大王位継承争い、このあたりから話がかなり血生臭くなってきます。

そして「北風に起つ」継体戦争と蘇我稲目、6世紀の初頭です。
ここまでくると、権謀術数渦巻く政治の世界、九州の筑紫磐井や朝鮮半島の国際情勢も絡んでの各豪族の思惑、駆け引き、すごく面白い。

黒岩さんは、邪馬台国北九州、東遷説なのですが、これはまあ、よくある説。
それでは何故、瓊々杵尊の天孫降臨神話は高千穂の峰で、神武天皇は日向から舟出したのか。
そういった謎に、黒岩先生なりにすべて答えてくれています。

個々の小説が、小説として面白いのと同時に、黒岩史観というべきものがすべての小説にビッと通っていて、すべてつじつまもあっている。
続けて読んでみて、改めてすごいなって思いました。

ここから先は「日と影の王子」聖徳太子が4巻、「磐舟の光芒」物部・蘇我抗争が上下巻、「紅蓮の女王」推古女帝と、同時代ものが7冊もあります。
一休みしてから、また読み始めます。
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