あいちトリエンナーレ2010
第一回あいちトリエンナーレは、130組以上のアーティスト・団体が参加して10月末まで開催されている。会場は丸の内、栄近辺で、愛知芸術文化センターや名古屋市美術館のような大きな展示会場の他に、納屋橋の東陽倉庫や中央広小路ビル、名古屋城のようなスポットと、長者町繊維街一帯の空き店舗を再活用的したような展示会場に別れている。歴史ある長者町では20数か所の元繊維問屋などの建物の内外を使って作品を展示している。展示場を探して街中をあちこち歩きまわるのが面白い。雰囲気としては黄金町バザールのイメージに似ている。
メイン会場は栄駅付近。地下のバスターミナルとショッピングモールなどの複合施設「オアシス21」は「水の宇宙船」と呼ばれるような個性的な建造物。楕円形のガラス張りの天井には水が張られていて、日差しがギラギラと揺れる。上から覗くと水の下に歩く人たちが見える。その水の天井に草間彌生の水玉オブジェがプカプカと浮かぶように置かれている。その脇に愛知芸術文化センターが巨大な姿を見せている。入り口にはまたもや水玉模様の草間プリウスが飾ってある。愛知芸術文化センターには愛知県美術館が入っていて、巨大ビルの数フロアや吹き抜けで多数の展示をしている。館内でも所々「撮影可」のマークがついているので、写真を撮りながらうろうろしたりできる。
がんばればなんとか1日で回れないこともないが、土日限定とか日時限定の展示もあるので、事前にサイトで確認しておいたほうがよい。街のところどころにトリエンナーレ関係者とすぐわかる服装の人がいるので、迷ったら聞けば教えてくれる。
普通チケットは、会場ごとに入場日を押印され、当日のみ再入場可となっている。長者町の「スターネットジャパンビル」「万勝S館」「長者町繊維卸会館」の3箇所は日付チェックされるので、同じ日に見ないとならない。夕方駆け込みでどれかひとつに入っちゃうと困ったことになるかもしれない。ちょっと中途半端なシステムなので要注意。
「スターネットジャパンビル」は繊維問屋だった建物で、かかとがはみ出る狭い急階段を上り下りして、ノスタルジックに黒光りした室内の展示を見て回るかなりヤバイ物件。トリエンナーレが終わったら取り壊すのかもしれない。「エルメ長者町」も繊維会社だったようだが、もぬけの殻の安アパートみたいな雰囲気がまた渋い。こちらは取り壊さずにアートイベントに使う予定だとか。
瀬戸内や九州などと比べれば関東から行きやすい距離で、会場までの交通も食事も宿もほとんど心配しなくていい都会の芸術祭なので、気が向いたらフラッと行ってみたりできるのがいい。評判はどうであれ、行ってみればやっぱり面白い雰囲気に浸れる。
(気に入った作品)
●アーヒム・シュティーアマン&ローランド・ラウシュマイアーの「Man OS1」がいちばん笑える映像作品だった。Mac OSに似たインターフェース画面の中に作業服姿の男が常駐していて、ユーザのクリック、ドラッグに合わせてテキパキと動き回る。アイコンをぶら下げたり、ゴミ箱を置いたりプルダウンメニューを引き下げたり。アイテムの引き出しを開けて道具を取り出して作業したり、選んだ商品をカートに乗せたりと忙しい。そのうちユーザがアダルトサイトのバナーをクリックする。すると男は、アダルトグッズやら宣伝画像やらを運び入れて画面はアダルトサイトになってしまった。
●トーチカ : 壁に空いた穴から覗くと、実写とペンライトの光アートを組み合わせたひょうきんなコマ撮りアニメが流れている。
●三沢厚彦 : 木彫りのアニマルも盛りだくさん。ペガサスの尻尾から楠の香りがプ~ン。豊島秀樹の山をイメージしたインスタレーションとのコラボジャングル。
●ファン・アラウホ : 帝国ホテルのカタログを写真や文字、汚れ、折り目まで油彩で再現。油断していると見落としてしまいそう。吉村芳生の鉛筆書き新聞紙と似たイメージ。
●ハンス・オプ・デ・ビーク : ミニチュアの椅子や木を置いたり、砂を撒いたりして造られる幻想的なジオラマの映像作品。
●スン・ユァン&ポン・ユゥ : 薄気味悪い2階のベランダから70秒おきに本が投げ捨てられる。他所の展示ではビール瓶まで飛んでくるという危なっかしい作品。
●オー・インファン : 床に緑色のお香で書かれた文字、会期中にだんだん燃やして灰色になっている文字もある。この文字はオカマバーの店名だそうだ。なんでだ。
愛知芸術文化センター&オアシス21
名古屋テレビ塔&オアシス21の草間彌生
長者町繊維卸会館、ルシア・コッホの染物
第一回あいちトリエンナーレは、130組以上のアーティスト・団体が参加して10月末まで開催されている。会場は丸の内、栄近辺で、愛知芸術文化センターや名古屋市美術館のような大きな展示会場の他に、納屋橋の東陽倉庫や中央広小路ビル、名古屋城のようなスポットと、長者町繊維街一帯の空き店舗を再活用的したような展示会場に別れている。歴史ある長者町では20数か所の元繊維問屋などの建物の内外を使って作品を展示している。展示場を探して街中をあちこち歩きまわるのが面白い。雰囲気としては黄金町バザールのイメージに似ている。
メイン会場は栄駅付近。地下のバスターミナルとショッピングモールなどの複合施設「オアシス21」は「水の宇宙船」と呼ばれるような個性的な建造物。楕円形のガラス張りの天井には水が張られていて、日差しがギラギラと揺れる。上から覗くと水の下に歩く人たちが見える。その水の天井に草間彌生の水玉オブジェがプカプカと浮かぶように置かれている。その脇に愛知芸術文化センターが巨大な姿を見せている。入り口にはまたもや水玉模様の草間プリウスが飾ってある。愛知芸術文化センターには愛知県美術館が入っていて、巨大ビルの数フロアや吹き抜けで多数の展示をしている。館内でも所々「撮影可」のマークがついているので、写真を撮りながらうろうろしたりできる。
がんばればなんとか1日で回れないこともないが、土日限定とか日時限定の展示もあるので、事前にサイトで確認しておいたほうがよい。街のところどころにトリエンナーレ関係者とすぐわかる服装の人がいるので、迷ったら聞けば教えてくれる。
普通チケットは、会場ごとに入場日を押印され、当日のみ再入場可となっている。長者町の「スターネットジャパンビル」「万勝S館」「長者町繊維卸会館」の3箇所は日付チェックされるので、同じ日に見ないとならない。夕方駆け込みでどれかひとつに入っちゃうと困ったことになるかもしれない。ちょっと中途半端なシステムなので要注意。
「スターネットジャパンビル」は繊維問屋だった建物で、かかとがはみ出る狭い急階段を上り下りして、ノスタルジックに黒光りした室内の展示を見て回るかなりヤバイ物件。トリエンナーレが終わったら取り壊すのかもしれない。「エルメ長者町」も繊維会社だったようだが、もぬけの殻の安アパートみたいな雰囲気がまた渋い。こちらは取り壊さずにアートイベントに使う予定だとか。
瀬戸内や九州などと比べれば関東から行きやすい距離で、会場までの交通も食事も宿もほとんど心配しなくていい都会の芸術祭なので、気が向いたらフラッと行ってみたりできるのがいい。評判はどうであれ、行ってみればやっぱり面白い雰囲気に浸れる。
(気に入った作品)
●アーヒム・シュティーアマン&ローランド・ラウシュマイアーの「Man OS1」がいちばん笑える映像作品だった。Mac OSに似たインターフェース画面の中に作業服姿の男が常駐していて、ユーザのクリック、ドラッグに合わせてテキパキと動き回る。アイコンをぶら下げたり、ゴミ箱を置いたりプルダウンメニューを引き下げたり。アイテムの引き出しを開けて道具を取り出して作業したり、選んだ商品をカートに乗せたりと忙しい。そのうちユーザがアダルトサイトのバナーをクリックする。すると男は、アダルトグッズやら宣伝画像やらを運び入れて画面はアダルトサイトになってしまった。
●トーチカ : 壁に空いた穴から覗くと、実写とペンライトの光アートを組み合わせたひょうきんなコマ撮りアニメが流れている。
●三沢厚彦 : 木彫りのアニマルも盛りだくさん。ペガサスの尻尾から楠の香りがプ~ン。豊島秀樹の山をイメージしたインスタレーションとのコラボジャングル。
●ファン・アラウホ : 帝国ホテルのカタログを写真や文字、汚れ、折り目まで油彩で再現。油断していると見落としてしまいそう。吉村芳生の鉛筆書き新聞紙と似たイメージ。
●ハンス・オプ・デ・ビーク : ミニチュアの椅子や木を置いたり、砂を撒いたりして造られる幻想的なジオラマの映像作品。
●スン・ユァン&ポン・ユゥ : 薄気味悪い2階のベランダから70秒おきに本が投げ捨てられる。他所の展示ではビール瓶まで飛んでくるという危なっかしい作品。
●オー・インファン : 床に緑色のお香で書かれた文字、会期中にだんだん燃やして灰色になっている文字もある。この文字はオカマバーの店名だそうだ。なんでだ。
愛知芸術文化センター&オアシス21
名古屋テレビ塔&オアシス21の草間彌生
長者町繊維卸会館、ルシア・コッホの染物
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