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時事通信が立憲民主党の小川氏の失言問題として取り上げている以下のニュースですが、完全に揚げ足取りであり、マスメディアが野党第一党の座を立民から維新に奪う手助けをしているとしか思えません。
コロナ死者「4500人しか」 立民・小川氏
2022年06月19日23時08分 時事通信
立憲民主党の小川淳也政調会長は19日のNHK番組で、新型コロナウイルス感染症の死者数について「東京ですら4500人しか亡くなっていないのに、大阪で5000人亡くなっている」と述べた。大阪府・市のコロナ対応を取り上げ、日本維新の会を批判した発言だが、多数の死者が出ている東京の現状を軽視していると受け取られかねず、批判が出る可能性がある。
これに関し、小川氏は自身のツイッターで「東京の犠牲を軽んじているかのようにとられかねない表現で、深くおわび申し上げる」と陳謝した。
時事通信だけが最初からこの「失言」問題を取り上げ、小川氏が謝罪のツイートをしたらまた改めて記事にしているのですが、これってどう考えても東京都のコロナ死者の方々を軽んじた発言ではなく、東京都の3分の2の人口しかいない大阪で東京都以上のコロナ死者を出している大阪維新の無能さを追及した言動です。
それを、立民の失言問題にするなど、無理やりすぎるでしょう。
なにしろ、2022年6月19日現在で、人口878万人の大阪府だけがコロナ死者数が5000人を超えていて5103人。
人口1億2483万人の日本全体のコロナ死者数は3万1303人で、人口1396万人の東京都のコロナ死者数は4561人。
大阪府は人口比で東京都の1・77倍、全国の2・30倍も亡くなっているのです。
【#維新に殺される】大阪府が全国の都道府県でただ一つ、新型コロナ死者数5000人を突破!コロナ第6波80日間で1000人!!人口は全国の7%なのに累計の死者数は日本の16%!!これが#維新クオリティ
しかも、重症率・死亡率がこれまでの変異株より小さいオミクロン株がまん延したコロナ第6波を今年の1月1日から6月19日までと考えると、コロナ第6波では全国で1万2910人、東京で1386人の死者が出ているのですが、大阪は2039人!
なんと絶対数でも東京都の1・47倍も亡くなっていて、人口比で言うと東京都の2・33倍も亡くなっているんです(全国の2・24倍)。
いかに、吉村・松井大阪維新のコロナ対応が拙かったか、この数字だけでも明らかではないですか。
ちなみに、吉村府知事が全国に名を売り人気になっているのは、大阪モデルや大阪ワクチンなどのコロナ対応の「機敏さ」がきっかけだとされているのですが、実は「イソジン吉村」の異名を取ったイソジンを使っていればコロナは防げるという記者会見に象徴されるように、パフォーマンスだけ達者で後の責任は全く取れない人物であることは明らかです。
コロナ死者全国最多の吉村大阪府知事が鳴り物入りで作った「大規模医療・療養センター」が今日で閉鎖。利用率は驚異の0・3%。血税の損害額は60億円。「必要がなかった」のは吉村府知事と維新の会だ。
このような大阪だけが全国で突出したコロナ死者を出していることを、吉村府知事たちはコロナが感染症法で2類に分類されているからだ、とか、医療機関にコロナ患者を強制的に診療させることができないからだ、などと他人のせいにしようとしています。
しかし、感染症法も特措法もおよそ法律というものは全国一律に適用されているのですから、大阪だけが全国の都道府県の2倍以上も死者を出している言い訳にはなりません。
お情けで他の県に合わせてまん延防止措置解除してもらう大阪府は専門家会議を2020年10月を最後に1度も開いていない。維新の吉村府知事は専門家と現場の話を聞いて保健師・看護師などを増やすことから始めよ。
【#維新に殺される】コロナ死者数ダントツ日本一!大阪維新の吉村府知事がコロナを感染症法5類のインフルエンザ扱いにしたら全ての問題は解決する!と悪あがきの専門家会議を設置!
また、大阪府は東京都だけではなく、同規模の大都市である名古屋を抱える愛知県や横浜市を抱える神奈川県よりもはるかに死者を出してますので、大阪だけが都会で人口密度が高いから死者も多いのだという言い訳も通用しません。
逆に、吉村府知事は「大阪は都会だけど田舎」なんだと訳の分からないことを言い出して、高齢化率が高いとか高齢者と若者の距離が近いとか嘘八百を並べてて手もいますが、そんなものも全部当ブログで論破されています。
『総務省統計局「人口推計」2020』より、都道府県別高齢化率ランキング
【#維新に殺される】大阪府が全国最悪の死者数の理由。吉村府知事「高齢者と若い世代の生活圏が非常に近い」吉本芸人「おじいちゃんおばあちゃんが近くに住んでる」←嘘を暴く!【#吉村はんよう殺っとる】
【#維新に殺される】吉村府知事がコロナ死者数最悪の状況に珍説「大阪は高齢化率も高いが高齢者と若い人の生活圏が近い」←大阪は高齢化率は日本の都道府県で41番目、3世帯同居率は43番目(笑)
コロナ死者最悪の大阪の吉村府知事が「高齢者と若い世代の生活圏が非常に近いんじゃないかとおっしゃる方もいる」とテレビで言い訳。記者が誰が言ったのかと突っ込むと吉村氏「基本的には僕自身の考え方です」ww
大阪でコロナ死者がダントツに多いのは、橋下府政以来10年以上も医療と保健と福祉の切り捨てをしてきた、異常な新自由主義政策、そして今の雨がっぱ松井とイソジン吉村の無能に原因があるのです。
【#維新に殺される】コロナ死者数・重症病床使用率・病床使用率全国最悪の大阪府がまん延防止措置延長を要請せず。全国一律にまん延防止解除。また大阪に日本最悪のコロナ禍が訪れたら吉村・松井維新の責任だ。
【#維新に殺される】吉村大阪府知事が「非コロナ病院だからといってコロナとは関わらないということはもうやめにしなければならない」。第7波でも死者最悪を前提にコロナ非対応病院に罪をなすりつけるつもりだ。
7月の参院選で、維新の会代表の松井市長は比例区で立憲民主党を抜いて野党第一党になると宣言しています。
そのためには、大阪での維新の政治の実績を全国で知ってもらうことが必要で、大阪で「成功した」維新政治を全国で展開したいというのです。
それならば、全国に一斉に襲い掛かったこの2年余りのコロナ禍において、大阪を牛耳る維新がいかに間抜けで犠牲者を多数出したのか、その「実績」を全国の有権者に知ってもらおうではありませんか。
毎日のように候補者の不祥事が報道されている維新の会ですが、最も多数のコロナ犠牲者を出していることこそが、維新の最大の醜聞であり、不祥事なのです。
恐ろしいことに大阪府の人口がコロナ禍で減り続けている。大阪府の毎月推計人口より。出生・死亡の差を自然増減とし、人口増減総数から自然増減を差し引いたものを社会増減とするが、自然減が凄い。
【#維新に殺される】読売新聞でさえ維新の大阪について『「第6波」対応で後手、未曽有の感染拡大招く…高齢者施設のクラスター多発で死者増加』。吉村府知事と松井市長は死者数最悪の責任を取って辞任すべきだ。
維新がこんなにあからさまな、47都道府県で最低最悪だという「結果」を出しているのに、それを追及しないマスコミもマスコミですし、立憲民主党ほかの野党も大人しすぎます。
党首討論で松井氏に聞いてやればいいのに。
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―選挙の争点は。
岸田内閣が発足しても昭和の行政運営がずっと続いている。人口が減少する超高齢化社会で(現状の社会保障が)持続できるわけがない。外交安全保障においても、二度と戦争に巻き込まれない抑止力が必要だ。また(新型コロナウイルス感染拡大の影響で)経済の状況が厳しい。各家庭の負担を軽減するため、われわれは教育(無償化)という部分に焦点を当てている。
―維新への支持は広がっているか。
少しは期待値として上がっていると思う。しかし、まだまだ実行力には疑問符が付いているのではないか。大阪以外では実行できる行政権を持っていない。実行するためにも、なんとか所属議員を増やしたい。
―目標議席は。
比例代表(の票数)では野党第1党の支持をいただきたい。
―憲法改正にはどう取り組むか。
本気でやるならスケジュールを決めないとできない。やはり最大会派で第1党(の自民党)が、ある程度スケジュールを決めて議論を進め、国会で憲法審査会の運営をすべきだ。
―原発再稼働を訴えている。「市場原理のもとでフェードアウトすることを目指す」との立場から転換したのか。
原発フェードアウトは2012年の選挙で公約に掲げた。それから10年経過する中で、使用済み核燃料の処理、最終処分地の調査が進められてきた。小型の原発は非常にリスクが低いという専門家もいる。さまざまな技術が出てくる中で判断したい。
―「文書通信交通滞在費」の問題点を提起した。
経費精算というごく当たり前のことを、税を徴収する側の政治家が無視していていいのか。それは重要な争点だ。
―来春での政界引退を表明している。新代表にふさわしい人は。
維新のアイデンティティーと理念を忘れず、組織を運営してくれている人に期待する。国会議員が頂点のピラミッド型の政党は昭和の形だ。地方議員や首長が横につながる政党が、一番、国民の声を永田町や霞が関に届けやすい。
―吉村洋文副代表(大阪府知事)はどうか。
責任感は十分あると思う。自分が置かれているポジションも分かっているだろう。あとは、いかに仲間にリスペクトされるかだ。みんなで自分たちが支える人、担げる人を決めればいい。
新型コロナウイルスによる大阪府の死者は19日、新たに7人が確認され、累計が5005人になった。全国の都道府県で死者が5000人を超えたのは初めて。
大阪では、感染者数が全国で最も多い東京都(19日時点で死者4425人)を上回るペースで死者が増えており、全国の死者約3万人の6分の1を占める。特に、オミクロン株による感染が急拡大した「第6波」(府の定義で2021年12月17日以降)の死者が1941人と全体の4割近くとなっている。3月3日に累計の死者が4000人を超えてから約80日間で1000人増えるハイペースだ。
変異株「アルファ株」が猛威を振るった「第4波」(21年3月1日~6月20日)も死者は1539人と多く、全体の3割を占めた。高齢者へのワクチン接種が間に合わず、60代以上の感染者の11・2%が死亡した。全年代の死亡率は2・8%で、新型コロナが「未知の感染症」として登場した「第1波」(20年6月13日まで)の4・9%に次いで高かった。<picture></picture>
アルファ株より感染力が強い「デルタ株」による第5波(21年6月21日~12月16日)では死者が358人にとどまった。ワクチン接種が進んだことや、重症化を防ぐ中和抗体薬の投与が増えたことが要因とみられる。60代以上の死亡率は3・7%、全年代も0・4%にまで低下した。
しかし、第6波では過去にない感染爆発が起こり、死者も増加した。コロナ以外の疾患で医療機関に入院している高齢者にも感染が拡大。肺炎ではなく基礎疾患の悪化で亡くなるケースが相次ぎ、5月8日時点で死者の97・1%を60代以上が占める。一方、死亡率は60代以上が2・0%、全年代は0・27%とさらに下がった。
大阪の死者が多いのは、高齢者施設でクラスター(感染者集団)が多発し、死亡リスクの大きい高齢者の感染が多かったことが理由とされる。第6波のさなかにあった2月以降でみると、東京では感染者5人以上のクラスターが起きたのが444施設、感染者が7519人(いずれも4月17日時点)だったのに対し、大阪では572施設で9740人(同13日時点)と3割ほど多い。
府は、高齢者施設でのクラスター発生を防ぐため、施設職員らに対し3日に1回の抗原検査をする方針を打ち出した。障害者施設を含めて約4500施設が対象で、すでに80万個以上の検査キットを配布しているという。また、コロナ患者を受け入れていない病院に対し、自院で発生したコロナ患者について投薬などの初期治療を行うよう求めている。吉村洋文知事は「高齢者施設と医療機関にいるハイリスクの高齢者をどう守るかが重要で、対策を強化したい」と話している。【近藤諭】
新型コロナウイルスの感染の第6波。
大阪での死者数は全国最多の1934人となっている。
(2021年12月17日~2022年5月18日までの発表分を集計)
これまでの経験からさまざまな対策をとってきたはずの大阪。
なぜこれほど多くの人が亡くなったのか。
(大阪放送局 記者 清水大夢 稲垣雄也)
1000床の受け入れ施設整備も、実際は…
「想定を超える感染爆発が起き、病院や宿泊療養施設に入れなくなるような時の施設として使う」
去年秋、災害級の感染拡大に備える必要があるとして、府がおよそ78億円の予算で1000床規模を整備した。
入院や宿泊療養の対象外となる主に40歳未満の軽症患者の受け入れを想定し、医師や看護師が常駐して、安心して療養できる環境を整えた。
運用開始からのおよそ3か月間に利用した人はわずかに303人。
過去の経験からさまざまな手を新たに打ってきた一方で、第6波で亡くなった人の数は全国で最も多くなった大阪。
いったい、何が起きていたのか?
背景には、府の想定と大きく異なる事態となり、事前にとった対策と求められる対応との間にずれが生じたことがあった。
想定をはるかに上回る感染拡大
想定よりもオミクロン株の感染力がはるかに強かったことに加えて、多くの人がワクチンを2回接種してから日がたち、効果が薄れつつあったことなどが要因と考えられている。
中でも深刻だったのは高齢者施設でのクラスター=集団感染が急増したことだ。その数は、第5波のおよそ14倍となる716か所にのぼった。(2021年12月17日~2022年5月15日)
深刻な状況に陥った高齢者施設 保健所にもつながらず…
大阪・守口市にある5階建ての建物。各フロアに広さ14平方メートルから17平方メートルほどの個室が並び、介護スタッフが各部屋を回って、食事や入浴の介助などの介護サービスを提供している。
クラスターの始まりは、1月28日。80代の入居者の男性が発熱したのがきっかけだった。
施設内での対応は出だしからつまずいた。
当時は高齢者施設で感染者が出た場合、保健所に連絡して入院させるのが原則となっていた。
施設長の男性が保健所に連絡をとろうと何度も電話したが、コール音が鳴るばかりで全くつながらなかったという。
感染を広げないためには、入居者どうしの接触の機会を減らす必要があると施設長の男性も理解していたが、認知症の人も多く、繰り返し注意しても、他の入居者の部屋を訪れてしまう人が後を絶たなかった。
この時点で施設に入居していたのは63歳から99歳までの41人。施設長の男性が見せてくれた入居者のリストの「基礎疾患」の欄はさまざまな病気の名前で埋まっていた。
肺がん、脳腫瘍、糖尿病、狭心症、認知症、それに脳梗塞。ほぼ全員になんらかの持病があった。
「感染しても無症状であればなんとか対応できますが、感染が広がってもし重症になる人が出ても私たちは見守ることしかできません。保健所に電話がつながらないのでどこに相談していいかもわからず、どうすることもできませんでした」
医師もすぐには来られず 孤立深まる
しかし、医師はすぐには来られないという。
有料老人ホームには「介護付き」や「住宅型」などいくつかのタイプがあり、食事や入浴の介助など、介護サービスを行う介護士がいる一方、医師が常駐しているところは極めて少ないのが実情だ。
今回も、施設長の男性はこの診療所に助けを求めたが、当時、診療所には新型コロナの治療薬がなく、専門的な治療は難しかったという。
この日(31日)、新たに発熱などの症状のあった入居者4人が陽性と判明。
「早期に治療できていれば…」
重症化を抑える効果が期待できる治療薬の投与がようやく行われた。
「調子はどう?元気出してよ」
施設での感染は最終的に入居者の8割にのぼる33人にまで拡大。中には感染によって体力が衰え、もともとの病気が悪化する人も出てきていた。
症状が特に深刻だった2人について中森医師は入院が必要だと診断したが、搬送できたのは1人だけだった。
当時は感染者の急増とともに医療提供体制も深刻な影響を受け、府内の軽症・中等症の病床運用率は80%を超え、入院調整が困難になっていた。
一方、府が展示場に整備した療養施設で高齢者を受け入れることはできなかった。介護を必要とする高齢者を受け入れるだけの人手や設備がなかったためだ。
中森医師はその後も施設に通い、入院できず、施設に残された80代の男性らの治療を続けた。
「男性は早期に治療が受けられなかったことで入院が必要になるほど状態が悪くなってしまっていました。こうした施設での対応は、ソトロビマブなどの薬を1日でも早く投与して重症化を防ぐことができるかが重要です。この男性のように治療が遅れ、重症化してしまえば施設で対応するのは不可能で、通常なら助かる命が助からなくなりかねません」
第6波で施設内で亡くなった感染者は90人と過去最多。(2021年12月17日~2022年5月18日)
死者数も全国最多の1934人にのぼり、その9割を70代以上の高齢者が占めた。
「亡くなった80代の男性は入居者の間でも人気者で、たくさんの人が彼の部屋を訪れていました。もっと早く治療を受けられたらと思うと残念な気持ちでいっぱいです」
「波ごとに異なる状況 対策にミスマッチも」
事態を重く見た大阪府は、高齢者施設などの医療体制を調査した。
その結果、およそ3600施設のうち、コロナの治療に対応できる医療機関を確保できていると答えたのは、第6波のさなかの3月の時点で、およそ3割にとどまった。
これは全国平均の半分にも満たない水準だった。
この状況を受けて大阪府は、高齢者施設への医療支援の仕組みの再構築に動き出した。
施設のかかりつけ医にあたる「協力医療機関」が対応できない場合、府や保健所から依頼して往診の医師を派遣する仕組みを整備。往診に協力する医療機関は5月13日時点で119まで増加した。
大阪府は、取り組みをさらに進め、高齢者への治療が遅れる事態を避けたいとしている。
「第6波で高齢者を中心に多くの方が亡くなったことは大変重く受け止めています。もっと早く、もう一歩踏み込めば良かったかもしれないという思いはあります。これまで6つの波を経験してきて、その都度、想定を上回る事態を経験してきました。そのなかで、対策にミスマッチが生じる部分もありました。状況は波ごとに大きく異なるので、できるだけ感染者にとって身近なところで早期治療をするという大きな方針を持ちながら、起こった課題にできるだけ素早く軌道修正をして、毎日、一歩でも、対策を進めることを積み重ねるしかないのではないかと思っています」
今後も起こりうる「想定外」にどう備える
自治体は、感染の波が起きるたびに、課題を洗い出し、次に備えて対策を進めてきた。
そして、感染の第6波で、大阪では「事前の想定」からこぼれた高齢者施設に十分な医療が届けられない事態が起きた。
「想定外」が今後も起こりかねない中、求められているのはどんな波が来ても必要な人に必要なときに適切な医療が届けられる対応力だ。
しかし、そんないまだからこそ、これまで、新しい感染の波が起きるたびにつぎはぎのように積み重ねてきた対策を抜本的に見直し、想定外の感染が広がったときでも、対応できる制度や体制を整える必要があるのではないか。
新型コロナの死者数が全国最多の大阪から突きつけられた問いだ。
大阪市の死者が前年比激増のナゾ 要因はコロナ?医療体制効率化を進める市は「死者は高齢者が多い」と説明
配信よろず~
新型コロナウイルスの第6波において、大阪でのコロナ感染による死者数が全国的に突出している。死者数に関して、大阪府は東京都を大きく上回ってワースト1位というデータが報じられた。大阪市でも今年2、3月の死者数が前年に比べて激増。ジャーナリストの深月ユリア氏が経緯をまとめ、医療関係の専門家や大阪市に見解を聞いた。
【写真】約1年前、ワクチン大規模接種センター大阪会場の接種スペースの様子 ◇ ◇ ◇
【大阪市の死者が激増】
大阪市の今年2月、3月の新型コロナウイルス感染による死者数が前年と比べて大幅に上昇している。 大阪市が発表した新型コロナウイルス感染による累積死者数のデータから、前月末までの新型コロナ死者数を引いて計算したところ、大阪市の死者数は2月が766人、3月が781人。今年は主にオミクロン株によるものと推測されるが、前年2月の主にデルタ株の新型コロナウイルスによる死者数191人の4倍(575人増)、同年3月の67人の11・65倍(714人増)だ。
コロナ感染だけでなく、他の病気なども含む大阪市の死者総数は、今年2月が3332人で、前年2月比24・1%増(647人増)。今年3月は3579人で、前年3月比30・19%増(830人増)だった(いずれも大阪市「推計人口」資料より)。また、大阪府全体をみても新型コロナウイルス第6波による死者数が全国ワースト1位で、 その数は2位の東京都と比較すると約1・6倍だ。さまざまな説があるが、増加分の死因の一つとして新型コロナ第6波の影響ではないかと指摘されている。
【高齢者施設でクラスター】
大阪市府の専門家会議で座長を務める朝野和典・大阪健康安全基盤研究所理事長がメディアに答えたインタビューによると、「高齢者施設でクラスターが多発し、高齢世代の感染者が多いのが死者増加の主な原因だ」「職員への研修を強化し、対策費として介護報酬を加算することも検討すべきだ」という。
特別養護老人ホームや介護老人保健施設は連携医療機関を指定する決まりがあるが、住宅型の有料老人ホーム等には必須でなく、 高齢者施設でクラスターが発生しても、医療機関が関与しなかった施設が第6波まん延時は26%もあったという。
【医療体制効率化も】
もう一つの原因として、大阪が医療体制の効率化を計ってきたことが指摘されている。ある医師によると、「医療機関の統廃合を進め、急性期病床を2021年度に426病床を削減、502床を回復期病床に転換しようとして、他の都道府県に比べても医療体制が逼迫(ひっぱく)しました」という。
オミクロン株の感染拡大により医療体制・保健所が逼迫し、大阪府は高齢者施設にたいして、「軽症なら施設内で療養」するよう要請していた。 特に高齢者や持病がある人は早期の治療と対策が必要なのにも関わらずだ。大阪府が2月26日までの第6波の死者を分析したところ、全体の約97%が60代以上の高齢者で、60代以上の死亡率は1・26%である。(40-50代の死亡率は0・02% )
【大阪市は原因を調査中】
筆者が大阪市の今年2月と3月の死者数増加に関して大阪市に問い合せたところ、担当者は「新型コロナ第6波の死者数が統計に反映されていますが、それだけが因果関係ではないと考え、現在も調査中です。大阪市は高齢者率が増えていまして、統計として死者数も高齢の方が多くなっています」と説明した。 大阪市は「4月以降に関しての統計データは算出中」とのことだが、続報を待ちたい。 (ジャーナリスト・深月ユリア)
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