水曜日はレディースデイ。(私のブログはこの書き出しで始まることが多い)
先週、新宿でフラれた『告白』と、別にもう1本『必死剣鳥刺し』を観ました。
『告白』は場内、圧倒的に女子高生&学生多し。どこでもこの映画は人気で、先週の新宿でも列に並んでいる途中で満席になってしまいました。
今週はその轍を踏まないよう、前の前の回にチケット購入。
『告白』は主要人物の“告白”という形で進められます。
幼い娘を、担任しているクラスの生徒に殺された女性教師の復讐劇。
子供の父親を病気で亡くし、残された幼い娘を理不尽にも殺された(失うものは何もない)人を敵に持った犯人の崩壊。
松たか子の発する「どっかーーん」と、映画のラスト暗転してからの「・・なんてね」は怖かったです。
もう1本の『必死剣鳥刺し』は、既に何作品か映画化されている藤沢周平モノで、主人公はやっぱり下級武士。
剣の腕を利用された男の悲劇で、中でも宮仕えの苦しさが一番表れている作品だと思います。
『たそがれ清兵衛』『隠し剣 鬼の爪』『武士の一分(いちぶん)』も似たような境遇ですが、救いのある結末になっていました。
妻を病気で亡くし、妻の姪・里尾(出戻り)と暮らす兼見三左エ門は、やはり失うものは何もない男。
藩政に悪い影響しか与えぬ、藩主の側室を殺害。この殺し方ひとつ取っても剣の達人であるとわからせるような見事さでした。
藩主は側室のいいなりになるようなバカで、このバカに物が言えるのは、ご別家と呼ばれる帯屋隼人正(おびやはやとのしょう)だけ。
兼見は口にこそ出しませんが、この帯屋隼人正に共感する気持ちを持っています。なのに、その帯屋隼人正を討てと言われる。
現代人なら、藩主を裏切っても帯屋隼人正と共に闘う道を選ぶでしょうが、兼見は現代人ではなく、この時代に生きる男が仕えるのはあくまでもバカ藩主。
命令通りに帯屋隼人正を討ったその後に、今度は自分が切り刻まれる運命に・・・。
側室を殺害したあとの軽すぎる処分にはこのような陰謀が隠されていたのです。
兼見が切られるシーンは痛々しくて観ていられませんが、これは運命と諦めることもできます。
心を通わせるようになった姪の里尾は、兼見との間に生まれた赤ん坊を抱いて、今日も迎えに来てくれるのを待っている。
その瞳には期待と諦めが入り混じった色を宿しています。
こちらは『告白』とは観客層が真逆。年配、高齢者ばかりでした。
先週、新宿でフラれた『告白』と、別にもう1本『必死剣鳥刺し』を観ました。
『告白』は場内、圧倒的に女子高生&学生多し。どこでもこの映画は人気で、先週の新宿でも列に並んでいる途中で満席になってしまいました。
今週はその轍を踏まないよう、前の前の回にチケット購入。
『告白』は主要人物の“告白”という形で進められます。
幼い娘を、担任しているクラスの生徒に殺された女性教師の復讐劇。
子供の父親を病気で亡くし、残された幼い娘を理不尽にも殺された(失うものは何もない)人を敵に持った犯人の崩壊。
松たか子の発する「どっかーーん」と、映画のラスト暗転してからの「・・なんてね」は怖かったです。
もう1本の『必死剣鳥刺し』は、既に何作品か映画化されている藤沢周平モノで、主人公はやっぱり下級武士。
剣の腕を利用された男の悲劇で、中でも宮仕えの苦しさが一番表れている作品だと思います。
『たそがれ清兵衛』『隠し剣 鬼の爪』『武士の一分(いちぶん)』も似たような境遇ですが、救いのある結末になっていました。
妻を病気で亡くし、妻の姪・里尾(出戻り)と暮らす兼見三左エ門は、やはり失うものは何もない男。
藩政に悪い影響しか与えぬ、藩主の側室を殺害。この殺し方ひとつ取っても剣の達人であるとわからせるような見事さでした。
藩主は側室のいいなりになるようなバカで、このバカに物が言えるのは、ご別家と呼ばれる帯屋隼人正(おびやはやとのしょう)だけ。
兼見は口にこそ出しませんが、この帯屋隼人正に共感する気持ちを持っています。なのに、その帯屋隼人正を討てと言われる。
現代人なら、藩主を裏切っても帯屋隼人正と共に闘う道を選ぶでしょうが、兼見は現代人ではなく、この時代に生きる男が仕えるのはあくまでもバカ藩主。
命令通りに帯屋隼人正を討ったその後に、今度は自分が切り刻まれる運命に・・・。
側室を殺害したあとの軽すぎる処分にはこのような陰謀が隠されていたのです。
兼見が切られるシーンは痛々しくて観ていられませんが、これは運命と諦めることもできます。
心を通わせるようになった姪の里尾は、兼見との間に生まれた赤ん坊を抱いて、今日も迎えに来てくれるのを待っている。
その瞳には期待と諦めが入り混じった色を宿しています。
こちらは『告白』とは観客層が真逆。年配、高齢者ばかりでした。
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