ライン出版編集部

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映画「月光の夏」

2022-08-15 00:07:24 | Weblog

1993年発行のこの本は、鳥栖国民学校にあったフッペル社(ドイツ製)のグランドピアノで
ベートーヴェンの「月光」(ショパンの「マズルカ」「ワルツ」ともいわれるが)を弾いた特攻隊員の話を
元教師の上野歌子さんが語り、
作家・脚本家毛利恒之氏がまとめたものである。

後年そのグランドピアノの保存運動が起き
ピアノは修復を経て、平和を願う象徴として残された…
というストーリーだ。

映画化された当時、新座市民会館でも「月光の夏」の上映会が開かれた。
ゲストとして、特攻隊員の仲間を演じた飯泉征貴さん(当時朝霞市)が舞台挨拶をした。
17歳の若さで戦闘機に乗るという悲しい役で
「映画の中で子犬を抱いているのが僕です」と語った。
出撃前夜5人の仲間とともに宿舎の庭に出て「故郷を離るる歌」を
歌うシーンは涙を誘う。

ここに立ちて さらばと別れを告げん
山の陰の故郷 静かに眠れ
夕日は落ちて 黄昏たり さらば故郷
さらば故郷 さらば故郷 故郷さらば


その後飯泉さんは「翼のない戦闘機」というエッセイを書いている。
高校の屋上から朝霞の自衛隊基地を眺めながら感慨にふけったことを綴った。


映画は神山征二郎監督の作品である。
神山氏はかつて新座市にも住んでいた。

さらに若き上野歌子を演じたのは
練馬出身の若村麻由美さん。

昨夜、テレビで「月光の夏」を放送していた。
この映画を何度見たことだろう。

ところで、頭書のフッペル社のグランドピアノは、
現在鳥栖駅前のサンメッセ鳥栖に展示されているそうだ。
受付で手続きをすれば演奏もできるらしい。









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