宇宙の始まり、そこにはゆらぎがあった。
ビッグバン以前の宇宙: 宇宙の始まりの前夜、そこには量子ゆらぎがあった
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・宇宙ができる前の世界とは?
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/13eaed3915d742ab42b53bdd63d89
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ビッグバン
137億年前、宇宙の一か所に物質とエネルギーが集中し、高密度で高温の状態が生じ、想像を絶する爆発(ビッグバン)が起こった。
そして、今なお宇宙は膨張を続けている。 宇宙が生れる瞬間はどうだったのか?
『インフレーション理論』では、ビッグバンの10のマイナス44乗秒後に始まり、10のマイナス33乗秒後に終了したと学者は言います。
その大きさは、インフレーション(超膨張)前には、10のマイナス34乗cmの、素粒子よりはるかに小さなサイズが直径1cmの大きさに膨張し、その後、膨大な潜熱や熱エネルギーが解放され、火の玉宇宙の膨張が始まった。 これがビッグバンである。
この現象は、1948年にロシア出身の科学者ジョージ・ガモフによって、宇宙マイクロ波背景放射(CMB)の存在を仮定することから主張された。 その後、1960年に宇宙マイクロ波背景放射が観測され、標準的理論となった。
宇宙のあらゆる方向からやってくるマイクロ波を観測し続けた結果、ビッグバンから40万年後の原始光を、我々はようやく観測できるようになった。この光は、超高温の光(可視光線)が冷えて電波になったものである。
銀河同士が今現在でも、お互いに遠ざかっていることを知ることは、爆発の初期に銀河同士がとても近い位置にあった証明にもなる。 それを考えると、宇宙の始まりはとてつもなく高密度で、高温のエネルギーの塊であり、『火の玉宇宙』であったと考えられる。
ビッグバンの爆発から1秒後、宇宙空間に飛び散った陽子と中性子が結合し、宇宙に存在する元素の原子核が作られ(スープ状の宇宙)、ここで光も誕生した。
このときの宇宙の大きさは1光年くらいで、温度は100億度くらいだったが、それから宇宙は約30万年後に、大きさが1000万光年と大きく膨張し、温度も4000度となった。
この時期に水素やヘリウムの原子核が電子と結びつき、水素やヘリウムの原始が完成した。
その後、光が物質から離れ、自由に動き、飛び回れるようになった。 この状態を『宇宙の晴れ上がり』と呼ぶ。
この長い波長の電波こそが、ガモフが仮定したマイクロ波だった。 現在の宇宙空間の多くが3K(マイナス273℃)であることが、宇宙背景放射の観測で分かったのである。
元国立天文台助教授、香西洋樹(こうざいひろき)氏の資料から引用