三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

再生住宅のコンプライアンス向上

2007年10月01日 13時04分10秒 | Weblog




先日のブログで建築基準法の改正に絡んだ混乱について書きましたが、
一方で、同じように公共がからんでの動きで、
大変ユニークで面白い動きをしているのが北海道の取り組み。
3ヶ年の計画で「中古住宅流通促進」のための施策を検討しているものです。
わたしも、この審議会には参加させていただいているのですが、
基本的な方向性としては、
既存住宅をきちんと資産として評価して、
それをどのように手を加えればどのように資産価値を向上させられるのか、
ハッキリと評価可能な基準を作り出そうと指向しているもの。

北国住宅としての性能について、
研究の積み重ねが重厚な北海道だから、
こういう具体的な指針策定も可能なのだと言えます。
多くの先人の知恵と工夫があって、積み重ねられてきた実践的な家づくり技術の
ベースがあって初めて、こういうマーケッティング的な取り組みにも
具体的な説得力が出来てきていると思います。

既存住宅の、現状の品質データなども入力し、
それに対して、どのように手を加えていけば
「資産価値としての向上があり得るのか」という部分も明確になるもの。
これまで、住宅リフォームというものが必ずしも明確にならなかった部分を
くっきりとさせる、いわばコンプライアンスの導入という意味。
ユーザーとしては、こういう調査結果に基づいて、
中古住宅としてそのまま流通させてもいいし、
場合によっては、品質向上のリフォームを行ってから
高く販売する、という選択肢もあり得る。
購入する側も、第3者の公平性のある調査済み物件を購入できる。

そんなメリットが住宅流通に生まれ出てくる可能性があります。
リプランとしても、こういう動きを大いにパブリシティしていきたいと考えています。
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