三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

デザイン暖房

2008年04月25日 05時58分36秒 | 住宅性能・設備

写真は盛岡市内の住宅でのモノ。
岩手県では、地元で「エコハウスコンテスト」を毎年続けてきています。
はじめは県の事業として省エネ住宅のコンテストとしてスタートしたのですが、
予算が付いたのは3年だけで、事業が終了。
その後、趣旨が素晴らしいと言うことから、
選考委員のみなさんなどを中心に終了を惜しむ声が起こり、
民間の側で運営資金を工面して、上記の名前で継続しています。
この写真の住宅は19年度の受賞作品住宅です。
 
趣旨に合致した住宅で、
ヒートポンプによる暖房を採用して、省エネ性を高めています。
低温水を循環させることから輻射面積を大きくした
このような放熱パネルが居間の真ん中にドーンと設置されています。
天窓からの採光も考えられていて、
実質的にも視覚的にも、「ひだまり」という感じに近い空間。
居間と食堂・台所の仕分けにもなっていますね。
柱や梁は地元産出の無垢のカラマツを使っています。
CO2排出を抑えるというコンセプトから考えると、
地元の素材を利用・活用することが大きなポイントになります。
乾燥技術が進んで、このように大胆に使う例も出てきているのですね。
余談ですが、
先日発表になった「200年住宅」の要件に、構造材として
北海道の地元産出木材樹種が含まれていない、という情報もありました。
まぁ、まだ詳細には確認できていないのですが、
樹種の認定という作業には、国交省の長い検討プロセスがあり、
その結論を、時間がない中で今回の要件に援用したということ。
このあたり、やや釈然としない部分もあります。

ちょっと、横道にそれましたね(笑)。
それにしても、この放熱パネル、大胆な設置方法。
ふつうは設備として、控えめに窓下とか、あまり目に触れないように
装置されるのが多いのに、ここまでこれ見よがし。
ヨーロッパでは、このようにデザイン化が始まっているということ。
パネル自体としても一種のインテリア装置として
カーブさせたりして、オブジェのような方向が高まっていると言うこと。
今後、そういう方向性が日本でも出てくるものかどうか、
国民性もあり、興味をそそられるものがあります。
みなさん、こういう暖房パネル、どう思われるでしょうね。
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