今日は大失敗。今季夜のドラマで唯一楽しみにしていた『交渉人』(テレビ朝日系)第1話を録画し損なってしまいました。昨年の同期嵌まりに嵌まった『わるいやつら』と同じ曜日の同じ枠なのに、なぜか金曜日だと思い込んでいたのです。
刑事ものだけど1話完結じゃないみたいで、しかも寺田敏雄さんの脚本。事前情報だとなんとなく『沙粧妙子』っぽい匂いもする(昨年『ケータイ大喜利』ゲストで見かけた城田優さんが“梶浦”ポジション?)ので期待していたのですが。新ドラマ、縁がないときはこんなもんかな。2話の放送までに、第1話の再放送してくれないかしら。
『安宅家の人々』は第3話・4話をまとめて録画視聴。宗一(内田滋さん)の実母・綾子役の一柳みるさんがいいですね。
知的障害を持って生まれた息子の将来を気遣うあまり、別の恋人としっかり結婚話が進行中の久仁子に「宗一の嫁に」と願い出る身勝手さ、虫のよさ。心臓を患って余命半年の告知を受け、なんとか自分の目の黒いうちに、ひとりでは生きていけない息子と連れ添ってくれる相手を見つけてやりたいというのは母心としてわかりますが、その背景にはどこか、久仁子を家族ごと“使用人”視という、罪の無さにくるまれた金持ちの傲慢さ図々しさ、ツラの皮千枚張りっぷりが含まれている。
自分の余命僅かという焦りからくる視野狭窄ももちろんあるし、ひょっとしたら宗一が幼子の頃、息子の障害を苦に入水自殺をはかったとき久仁子父・宇田川(深水三章さん)に救出されたことを「あのとき見過ごして死なせてくれればいまこうして息子の将来を悩むこともなかった」と(「宇田川さんには本当に感謝しているの」というタテマエ言葉とうらはらに)微量逆恨みしているのかもしれない。そんな想像をたくましくしたくなるほど、一柳さんの演技の匙加減は抜群です。
「結婚は本人同士だけよければいいというものではない」と、障害者の兄を抱える安宅家に娘を嫁がせることを躊躇する雅子父・玉木役河原崎建三さんもいい感じ。宗一&譲二父役の(実写劇場版『ルパンⅢ世』でおなじみ)(なのか?)目黒祐樹さんも入れて、このドラマ、いまのところ親世代の“(同情の余地なくもないが、それにしても法外な)善意の身勝手さ”が輝いています。