『CSI:科学捜査班』=ベガスCSI終了後をうけて、同じ制作チームで放送開始された『CSI:サイバー』、こちらも早くもDVDが出ています。本国では、ベガスCSIの、ラス前第14シーズン終盤に『サイバー』のメインキャラクター=エイヴリー・ライアン捜査官がゲストインしているので、後継シリーズとして育てることは一年以上前から既定路線だった模様。
こちらはベガスやマイアミといった所謂”所轄”ではなくFBI=”連邦”捜査局のサイバー犯罪部門が舞台なので、全米各地の同種犯罪捜査に携わりますが、中枢はあくまで首都ワシントン。OPにオベリスクが映るだけでワシントン感が高まりますなあ。リンカーン記念堂でリンカーン像の足元に腰かけるエイヴリー。スケール感はたっぷりです。が、一方では”快楽と欲望の都”=ラスベガス、”エンドレスサマーのビーチリゾート”=マイアミ、“ファッションとビジネスと人種の坩堝”=NY、といったローカルカラーが事件にも、人物にも稀薄なのが痛し痒しか。
主任のエイヴリーがもともと臨床心理士で、診療データファイルに侵入され患者を殺害された過去があり、その件がきっかけでFBI捜査チームに加わったというところが設定のキモらしい。ネットやオンライン・システムを捜査する要所要所で、犯人像のプロファイリングや、事情聴取時の表情リーディングが効いてくる。やはりデジタルだけじゃ机上過ぎて、ドラマとして躍動感がないですもんね。
エイヴリー率いるSEでプログラマーでもあるメガネヒゲ巨漢のダニエル、元ブラックハッカーのベビーフェイスなアフリカ系ブロディ、同じくギャル風金髪のレイヴン。現場でコラボするのは元・海軍で格闘逮捕術にも長けた良きパパ、でもバツイチのムンド捜査官。みんなそれぞれひとネタ過去に持つ顔ぶれと見える。
そしてサポートする上司のシフター副長官役で、おや『NUMB3RS:天才数学者の事件ファイル』の自由人な物理学者役で出たり入ったりしていたピーター・マクニコルさんの顔も見えました。この人、幾つになるのかなぁ。『ソフィーの選択』でオスカー女優メリル・ストリープさんのアナザー相手役をつとめていた頃から、なんとなーく額が広くなりそうな予感はただよわせていましたが、気がつけばさほどの”伸展”はないような。アメリカ人にしては小柄だから若く見えるのかな。
ベガスCSIの最終エピで、「オファーがあって東部へ」と去って行ったDB主任がこの『CSI:サイバー』にレギュラー参入すると聞いていたので、どんな形での活躍になるのか、ベガスへのリスペクトのつもりで見とどけようと思っていましたが、その前に、「DBのレギュラーは第2シーズンから」「第2シーズン限り」で、それどころかシリーズごと第2シーズンをもって打ち切りになってしまったという情報が。
嗚呼。やはり、デジタル主軸のお話では視聴率が取れなかったのかしら。はたまた出演者と制作サイドの不協和音か。なんか、”DBの無駄遣い”に終わった・・というより、ベガスCSIでも働きのわりにはラストエピの見せ場をグリッソムの一時帰還にあらかた譲らされてしまったし、DBってつくづく不遇なキャラですねぇ。
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