安田登『役に立つ古典 NHK出版 学びのきほん』
★★★★☆
【Amazonの内容紹介】
私たちは、あの名著を「誤読」していた。
『古事記』『論語』『おくのほそ道』『中庸』──
『古事記』『論語』『おくのほそ道』『中庸』──
代表的4古典に書かれている「本当のこと」とは?
私たちは何を知っていて何を知らないのか。
古典の「要点」さえ理解できれば
自分だけの生きる「道」が見えてくる。
自分なりの価値観を見出していくために。
古今東西の名著に精通する能楽師による、
常識をくつがえす古典講義!
はじめに──「本当の」古典と出会う
第1章 『古事記』に息づく「日本人」の原点
第2章 『論語』が示す「心」の道しるべ
第3章 『おくのほそ道』に学ぶ「和とユーモア」の視点
第4章 『中庸』が伝える「誠」の力
おわりに── 古典を身につける方法
はじめに──「本当の」古典と出会う
第1章 『古事記』に息づく「日本人」の原点
第2章 『論語』が示す「心」の道しるべ
第3章 『おくのほそ道』に学ぶ「和とユーモア」の視点
第4章 『中庸』が伝える「誠」の力
おわりに── 古典を身につける方法
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「戦国武将から学ぶ●●」みたいな本とか記事には、
「役に立たなくていいんだよ、古典とか歴史は!
無理やり教訓とか引き出そうとするな!」
と反発を抱いていたわたし、
これもそういう本だと思っていた。
タイトルから予想した内容とはまったくちがった。
なんとも知的好奇心を刺激してくれる一冊。
”「死」という漢字が伝来したとき、
日本人には「死」の概念がなかったのではないか?
なぜなら「死」には訓読みがないから”
という話がとてもおもしろい。
「死ぬ」と「死す」の違い、なるほど~。
“『論語』の「四十にして惑わず」の意味も、
本当は違ったのでは?
なぜなら孔子の生きていた時代、
「惑」という漢字は存在しなかったから”
と、もともとの孔子の発言を、
当時存在した漢字から推理していくのも楽しい。