金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

大河ドラマ『青天を衝け』#23

2021-07-18 20:54:15 | 大河ドラマ「青天を衝け」
家康、まるでメインキャラクターのように
大政奉還のシーンに乱入。
物言わぬ演技は良かったけど、
解説役の職分を超えてるよ!

歴史上のトピックとしては、

・大政奉還
・岩倉具視の復帰
・薩摩によるクーデター

の三つ。

原田市之進も急襲されて命を落とし、
平岡もすでに亡く、栄一も外国。
「こういうことを一人で考えねばならぬとは……」
という慶喜の孤独が印象的。

小御所会議で山内容堂や春嶽が
慶喜外しに抗議してくれてよかった。
(「人望ないって聞いてたのに……」
 という岩倉のびっくり顔😲
薩摩の攻撃を罠だと見破り、
挑発に乗らないようにしたいのに、
幕臣たちを抑えきれず戦へ。
負けるとわかっているからこそ
憐れを誘う……。

一方、ヨーロッパ組は、民部公子の教師からの指示で
断髪することに。
髷を落とすことを切腹のように扱う水戸藩士に対し、
栄一のわくわく感、そして順応の早さよ。
水戸藩士たち、新しい髪型に耐えられず
日本に帰っちゃった。
コメント (2)
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222:桜井美奈『塀の中の美容室』

2021-07-18 16:06:19 | 21 本の感想
★★★★☆

【Amazonの内容紹介】

『ご』と入力すると『ゴメン』と出てきて……
『ゴメン。今日も仕事でダメになった』
の一文ができあがる――。
激務が続く番組制作会社で働く芦原志穂。
彼女は今日も恋人にデートのキャンセルを
告げるメールを打っていた。
最近では「次はいつ会えそう」という
メールすら届かない。
そんな中、志穂は上司からの命令で、
刑務所の中の美容室を取材することになるのだが――。
彼女たちは、なぜそこに髪を切りにいくのか。
刑務所の中で営業を行う美容室を舞台にした、
感動の連作短編集。

*************************************

kindle unlimitedにて。 

各話、しごくあっさりとしているのだけども、
美容師の秘密を描いた最終話とエピローグでは
心動かされた。
刑務所の中にあり、受刑者が美容師を務めるという
設定が新鮮。
設定から想像していたような重苦しさや湿っぽさはなく、
不思議な軽みとさわやかさがある。
しみじみと良かった。

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219-221:笠原真樹『群青戦記1~3』

2021-07-18 15:57:08 | 21 本の感想
★★★☆☆
   
【Amazonの内容紹介】

スポーツ強豪校の滋賀県・星徳高校。
“甲子園”“国立”“花園”…憧れの全国の舞台を目指し、
高校生達の青春はいつも輝いている。……はずだった。 
とある日、いつもと変わらず部活動に励んでいた放課後、
赤い雨が降り注ぎ校舎全体が霧に包まれた…。
突如、学内に襲い来る異形の武士!? 
学外にそびえるは安土城!? 
学校まるごと戦国時代にタイムスリップしてしまった!? 
期待通りの舞台とは程遠い戦国時代!! 
死にたくねーなら順応しろ!! 
“戦国武将vs高校生アスリート”開戦!!

*************************************

電子書籍サイトの無料公開にて。

絵柄が好みじゃないし、好きになれそうなキャラクターが
見事に一人もいないし、1巻の展開がストレスフル
(高校生たちがめっちゃむごたらしく殺される)だったのとで、
2巻以降は読むのをやめようと思った。
しかし2巻、3巻と巻を重ねるごとに
好きなところも出てきた。

気がつけば、パラレルな過去の世界に……という
異世界トリップみたいなものだけど、
現代のツールを使ってチートというわけでもなく、
序盤はやられっぱなしで、だんだん順応して
力を発揮していくというのがよかった。
(スポーツ強豪校という設定はこのためにあったのね)
校舎が城とみなされているのも面白い。
史実と違う世界の謎のほか、
死んだはずの生徒に襲われるという謎もあって、
興味を惹く仕掛けが施されている。

フェンシングの貴公子っぽい成瀬くんが好みだけど、
この世界設定では、成瀬くん、そのうち死ぬのでは……。

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218:天野純希『北天に楽土あり 最上義光伝』

2021-07-18 15:38:28 | 21 本の感想
★★★☆☆3.5
   
【Amazonの内容紹介】

伊達政宗の伯父にして山形の礎を築いた
戦国大名・最上義光(もがみよしあき)。
父との確執、妹への思い、娘に対する後悔、
甥との戦(いくさ)。
戦場を駆ける北国の領主には、
故郷を愛するがゆえの数々の困難が待ち受けていた。
調略で戦国乱世を生き抜いた荒武者の願いとは……。
策謀に長けた人物とのイメージとは裏腹に、
詩歌に親しむ一面を持ち合わせ、
幼少期は凡庸の評さえもあったという最上義光の苛烈な一生! 

*************************************

kindle unlimitedにて。

最上義光については、伊達政宗サイドに立った
創作物からのイメージがすべてで、
「伊達政宗の母親の兄で、厄介なおじさん」
くらいの認識しかなく、
最上家がどういう運命をたどるのかも
ほとんど知らなかった。

一代記を一冊でやろうとしたために、
イベントの消化がメインで、
合間にちょこちょこ人物を描くエピソードが
入っているという感じ。
オープニングに娘の処刑を持ってきたのは
どういう意図があったんだろう。
復讐は結局なしとげられないわけだし、
復讐できない、ままならない人生を
描いているというには弱いし……。
このオープニングがなければよかったのに、と思うくらい、
機能していないことによる拍子抜け感があった。

どの息子に家督を継がせるか、という終盤のエピソードも、
報復はするんだけども、全然救われた感じがない。
義光死後に最上家がたどった末路もあいまって
なんだかむなしく、もやもやとした読後感。

でも、よく知らなかった人物だったのもあって
話の流れは興味深かった。


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