稲葉美樹『飛鳥井雅経と藤原秀能 (コレクション日本歌人選)』
★★★★☆
【Amazonの内容紹介】
優れた歌人を多く輩出した新古今集時代、
後鳥羽院に歌才を見出された、
蹴鞠の達人と北面の武士。
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なんとなく、定家は秀能の存在を
スルーしているんじゃないかと思っていたのだけど
(歌を評価していないというので)、
ちゃんと昇進のお祝いの歌を贈ったりしてるんだな。
秀能の私家集には定家との贈答歌が三首収録されているのに
定家の『拾遺愚草』にはひとつも収録されていない
(雅経との贈答歌は八首も入ってる)とか、
遅れて和歌所の寄人になった雅経と秀能が
いっしょに百首特訓してたりとか
知らないことがたくさんあっておもしろかった。
「繁栄していく我が子! 産んでくれた奥さんありがと!」
と歌に詠んじゃう雅経、よいパパじゃん。