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旧村山家住宅和館見学会

2020-02-15 | 建築巡り・街歩き【兵庫】
神戸市立博物館の「建築と社会の年代記」の中のイベント、旧村山家和館見学会に当選したので参加してきた。
225人応募中の20人の当選だったらしく、なかなかのクジ運かも?!



旧村山家住宅は、朝日新聞社を創業した村山龍平の自邸だった建物。
明治33年に購入された広大な敷地内には、明治42年に洋館が建てられ、
後に茶室棟や書院棟が建てられたそう。
こちらの建物は書院棟。
六甲山麓の地形がそのまま生かされ、自然林の中に建物が点在。
傾斜地に建てられており、こちらの書院棟は懸崖造りになっている。


書院棟は藤井厚二設計により、大正7年に完成。
残念ながら建物内部は撮影禁止で、中庭の決められた場所から外観のみOKだった。
書院棟の一階には28畳と19畳からなる広々とした大広間があり、高い天井は格天井に、四畳敷きの大きな床の間、三十六歌仙の額がはめ込まれた今まで見たことのないような欄間、釘隠しや陶器らしき襖の引き手など凝った意匠も見られた。


書院棟二階はいくつかに部屋が分かれていて、薄茶席に使われるという炉が切られた部屋は、
竹素材を使った欄間、床の間の部材や天井、地袋や天袋も「竹」モチーフの模様が
描かれていたりと竹尽くしがユニークだった。
三階は望楼になっていて、当初は瀬戸内海まで見渡せたという。


一階から二階への階段ホールもゆったりとした造りで、擬宝珠を模したような
デザインの柱に、ホールの天井は矢筈貼りで、皮つきの赤松がアクセントに入れられ、モダンな雰囲気。



中庭から屋根だけ見えている茶室はかやぶき屋根の玄庵という茶室。
薮内流の茶室、燕庵を模したものだそう。
年に一度、お茶会も催されているそう。

いろいろと詳しい解説を聞きながらゆっくり建物を見学することができた。
洋館は現在非公開で整備中とのことだったけど、頂いた冊子によると、内装も素晴らしいようで、また見学の機会がくるといいなあ。


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