好事家の世迷言。

調べたがり屋の生存報告。シティーハンターとADV全般の話題が主。※只今、家族の介護問題が発生中です。あしからず。

事件164『工藤新一少年の冒険』(第55巻)考察。

2012-12-30 | 『名探偵コナン』原作考察
10年前の出来事を綴った「過去編」である。

小学1年生(当時)の新一&蘭が、謎の差出人からの暗号手紙を解くという、
典型的なミステリ展開。

新一のこまっしゃくれた言動は、初登場時の光彦辺りを思い出させる。
今の少年探偵団では出せない魅力だ。

他の登場人物の過去バージョンを見るのも楽しい。
刑事の小五郎&新人弁護士の英理がいる。
工藤家には、優作&有希子が揃っている。
目暮の階級は警部補で、阿笠の髪もまだ黒い。

長期連載で“金属疲労”しつつあった
キャラクター達は、この事件で文字通り若返った。
個人的には、この時代のキャラを使ったスピンオフでも読みたいところだ。

ただ、この事件で決定した事実。
『まじっく快斗』の原点であるキャラ・黒羽盗一の登場により、
『コナン』と『快斗』の世界とは、とうとう完全に地続きとなってしまった。

『快斗』の世界には、純然たる「魔法」が存在する。
トリックもアリバイも通用しない、理不尽な能力を考慮に入れたら、
ミステリは基本的に成り立たない。
残念ながら、当時の作者は着実に、『コナン』世界を壊す布石を打っていたのである。

それでは。また次回。
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