好事家の世迷言。

調べたがり屋の生存報告。シティーハンターとADV全般の話題が主。※只今、家族の介護問題が発生中です。あしからず。

『ラスト・ビジネス』第18話「始まりの科学者(サイエンティスト)」

2018-04-07 | ゲームブック二次創作
バフスクの町。ここまで来たら、「黒い森」は目前だ。
「眠り蛇」を鎮めたら、すぐにマティウスの所を目指す。
というわけで、こうして普通の宿で過ごす夜も、一旦お別れだ。

「ところで、エリュテイアとセーブルって、けっこう仲いいですよね」
「そう見えます? わたくしにとっては、弟みたいなものですわ」
「へえ、流石エルフだな。んな大の男つかまえてガキ扱いかよ」
「あら、もしや気づいていませんのね。セーブル、貴方の年齢、教えてあげて」
「……言っても、仕方ないだろう」

何故か拒むセーブルが言った答えに、俺とアジュアは、
ぽかんと口を開けてしまった。

「ちょっと待て! 俺らより下って何だよ、そんなのあり得ねーって」
「セーブルは『機械の民』なんですの。エルフとも人間とも異なりますのよ」
「機械の民……。本では読んだ事ありましたけど……実在したんですね」

それから暫くは、機械の民についての授業となった。
ずっと西の国に住んでいる彼らは、特殊な方法(ややこしくて
俺には付いて行けなかった)で、はじめから大人の姿で生まれるのだという。
ただ、その際に使う道具の仕組みは、機械の民たち自身も分かっていない。
現在では失われた技術が含まれており、壊れたら直せないのだとか。

「……自分たちを創ってくれた方は、『科学者』と言ったそうだ。
この世の全部を手に入れようとするほど優秀だった。
だけど結局は、最後に作った機械、マキナもろとも滅びてしまった」
「え? 『眠り蛇』と同じ名前じゃないですか、それ?」
「……そうだ。自分たちの伝説でも、マキナは特別な存在なんだ。
 マキナを大人しくさせるのは、自分たちの責務でも、あるんだよ」

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