好事家の世迷言。

調べたがり屋の生存報告。シティーハンターとADV全般の話題が主。※只今、家族の介護問題が発生中です。あしからず。

星新一ショートショート再読。(その52)

2024-10-09 | 星新一ショートショート
『雨』
新潮文庫、番号2、『ようこそ地球さん』収録。

主に1970年代の環境問題は、温暖化と逆方向の、氷河期による干魃が筆頭だったと記憶している。
ただ、原因がたとえ何であろうが、当座の人々における悩みはいつの時代も変わらない。食料不足だ。

そんな「未来の氷河期時代」に、「タイムマシン」と、そして時代を超える「水の姿」と掛け合わせた三大噺から出来ているのが本作だ。

未来世界では、生活を脅かす忌々しい氷。
私たちにとっての現代(本作執筆当時は近未来)では、幻想的な雨。
そして恐竜時代のアレ。
どれも水という本質は同じだが、私たちヒトからの解釈次第で、それらは別物になる。
話の序盤で、主人公が言っていた“復讐”が、さりげなく為されているのも注目点と言える。

……と書き連ねている内に、ふと思い至る。
そもそも恐竜って、おしっこする生態なんだろうか。
爬虫類ないし鳥類なら、液状のやつは出さんよなぁ。
星氏なら、分かった上で意図的にホラ混ぜて書いてみせてる可能性も充分あるだろう。
歳とって初めて気づくネタもあるのね。

それでは。また次回。

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