好事家の世迷言。

調べたがり屋の生存報告。シティーハンターとADV全般の話題が主。※只今、家族の介護問題が発生中です。あしからず。

「時の輪」の原点を知る。

2014-01-13 | 物語全般
『時の門』(ロバート・A・ハインライン)、読了。

恥ずかしながら、初読である。
1940~50年代に書かれた、全7話の短編集。

時間移動ものを語るなら、この表題作の『時の門』は、
元祖として外せないそうで。

読んでみると確かに、何人もの「自分自身」が入れ替わり立ち替わり登場し、
「時の輪」が綺麗に閉じる様は見事だった。
この理屈を分かりやすく魅せてくれた、
藤子作品あたりに、私たちの世代は感謝せねばならんなあ。

ただ、この『時の門』含め、読んでいて憂鬱になる作品が多かったのも事実。
『金魚鉢』なんてもう完全に絶望するしかない世界観。
『幼年期の終わり』に近い物を感じた。
『夢魔計画』も原爆ネタが主軸である事自体、読んでいて辛かった。

逆に『地球の脅威』は、(こんなタイトルで)素直な作りの青春もの。
私としては、これが一番好み。

ところで、解説文にもあったが、
確かに私の世代は「計算尺」というアイテムを知らない。
つまり、計算ソフトをアナログでこなしてたって事ですよね。
昔の人は偉大だ。

それでは。また次回。

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