大学病院を退職してクリニックの開業は「戦艦」から「手漕ぎのボート」に乗り移ってきた感じです。まさに自分のクリニックの評判を上げるも下げるも全部自分の責任ですね。いいわけができません。勤務医時代はいろいろな雑用もやりましたが、基本的には医療（医学）に没頭できる時間的余裕はありました。今では純粋に医学に割ける時間の割合は30％もありません。先代の亡父が大昔に言っていましたが、「きちんと毎日診療して医学の勉強さえしていれば十分生活できる。経営なんぞは考えなくていい」と。でも今は時代が違います。医学の勉強だけではクリニック運営は絶対できません。昨年、開業セミナーというのを受講しましたが、そこで「先生方は開業したら経営者です。きちんと営業努力をしないとつぶれます」と言われました。いやはや本末転倒ですが、今後は医学部のカリキュラムの中に経営学の講義を入れないとダメですね。