ポリオワクチンの不活化製剤接種が9月よりはじまった。医師会主催の予防接種全般に関する講演会があったので聴きにいった。とても勉強になった。ワクチンには任意や義務の接種があるが、これらは打たなくてはならない、とか打たなくともよいという区分けではなく、ただ行政が接種費用の予算を組めるかどうかで分けられているに過ぎないのである。医学的には打たなくともよいワクチンはないのである。諸外国と比べると日本ではかなりの接種に関する制約が多い。例えば不活化ワクチン打ったら次のワクチンまでは6日間あけなさいとか、生ワクチンを打ったら以降27日間は他のワクチンを打てませんよ・・・等。同時接種(一回の受診で複数ワクチンを打つこと)をすれば接種回数は少なくて済むのだが、日本では副反応が起こったら、どのワクチンが「悪さ」したのかわからなくなるので同時接種は特定ワクチンにしか認められていないのである。まあ別にどのワクチンが悪さをしたのか分かったとしても、特にその対応や治療法が変わるわけではないので救命率に差はない。とすると同時接種を推進したほうがいいのであるが・・・。