吉田クリニック 院長のドタバタ日記

日頃の診療にまつわることや、お知らせ、そして世の中の出来事について思うところ書いています。診療日には毎日更新しています。

いやはや猛暑 その8

2013年07月22日 06時13分20秒 | インポート

 夏場の水分補給は重要である。冷たくキンキンに冷やしたビールなどを喉を鳴らして飲むのは最高の幸せかもしれない。しかし冷たい飲み物は喉越しがよく、とても飲みやすいのであるが、実際は胃腸が冷えて体調管理にはよくない。救命センター勤務時代は意識がなく体温が40℃以上にもなった最重症の熱中症患者をよく診療したが、このような場合は人工呼吸器管理しながら胃や膀胱に入れたカテーテルから冷水の注入回収を繰り返して内臓も冷却したのである。まあこれは特殊な治療であり通常は内臓を冷やすのは当然健康上よくない。クーラーや扇風機などでそこそこ体表面は涼しくしても内臓は温かく管理するのがよいので、飲料水は冷えていないものが本来はいいのである。さてこれからの季節、熱中症で脱水になった患者さんと同時に、クーラーや冷たいものの飲みすぎで内臓を冷し体調を崩した患者さんがこられることになるだろう。身体を温めるには漢方薬がいい適応のようである。