その後の報道では、デザイナーだけではなく、選考委員会もわるいのだとか、五輪組織委員会の横やりで最初から受賞は佐野氏にきまっていただのの疑惑が噴出している。たぶん全員が悪いのであると思う。ところが組織委員のコメントでは、特に誰がわるいというわけではなく、またそこでこの責任の所在を追及するべきではないとのコメントがあった。言語道断である。周辺産業への影響も入れたらたぶん何億円も損失しているのである。競技場建設も併せて「だれも悪くない」という気がしれない。ここで責任追及しなくていいというのは、それこそ無責任である。しかし一番悪いのは、盗作していないといっても、自身の作品において唯一無二のオリジナリティ確認を怠った佐野氏である。トカゲのしっぽ切りではない。佐野氏一人に全責任をかぶせるつもりはない。しかし「こと」の起こりはこの盗作疑惑から始まったのである。きちんと自分で、今までの他の作品をチェックし、疑いの余地が入らないまでのオリジナリティを確認するまで受賞の発表を控えさせるべきであった。クリエイターのプライドの問題である。