吉田クリニック 院長のドタバタ日記

日頃の診療にまつわることや、お知らせ、そして世の中の出来事について思うところ書いています。診療日には毎日更新しています。

妊婦加算廃止の方向で政府内の議論 その2

2019年01月09日 05時04分12秒 | 日記
 妊婦さんを産婦人科が診るのは「通常業務」である。別に通常業務なのになんで妊婦加算?ってことになる。
 そうじゃなくて、この妊婦加算の恩恵をほぼ正当な形で受けるのは内科なのである。
 しかしながら、この点数はいわば「馬鹿にしないでよ」といえるくらいの「雀の涙」程度。このくらいの額が果たして妊婦さんに「この薬は100%OKですよ」って確約を出せる対価に見合うかは疑問の残るところである。別にこの程度の加算じゃあってもなくてもこちらは同じ。
 というか、むしろこの額じゃあ何だか胎児の保障という重要な行為を逆に軽視されているようでやる気をなくす。こんな加算があろうとなかろうと、風邪ひいた妊婦さんや頭の痛い妊婦さんや下痢している妊婦さんやら腰痛の妊婦さんやらいろいろな症状の人は内科にくるのである。そしていつも相談に乗って投薬・治療をせざるをえないのである。
 別段こんな加算をあてにしているわけでもない。それが知らぬ間に増設されて、そしてすぐ廃止になっていくのだが、「まあどうぞ知らないところで勝手にやって頂戴、あたしは嬉しくもなし哀しくもなし」なのである。