吉田クリニック 院長のドタバタ日記

日頃の診療にまつわることや、お知らせ、そして世の中の出来事について思うところ書いています。診療日には毎日更新しています。

AKB総選挙 雑感 その1

2011年06月13日 06時46分51秒 | インポート

 先日、AKB48なるグループの総選挙が行われた。この選挙は上位何人かに入ると、これから1年間メディアへの露出度が多くなるような扱いを受けられるという。なんと一般紙までもがこの選挙の結果を取り上げている。TVによく出てくる経済評論家のM氏は、メンバーのKという娘を熱烈に応援しているようだ。なにか雑誌のコラムにもその応援賛歌を書き綴っている。このような応援とは本来は非日常のものである。芸能人は夢や希望を売るのが商売であり、一般人(ファン)はCDなり何なりを購入しその夢を見させてもらっていることへの対価を払うのである。おそらく評論家Mは十分にそこの部分は理解しているであろうが、一般のファンをみていると日常と非日常がゴッチャになっているような感がある。ちょっとこの日本中への広がり方は脅威なのである。


区健診の注意事項

2011年06月11日 06時45分42秒 | インポート

 区で行われる特定健診が6月から開始されています。毎年のお願いなのですが、年齢などによって検査内容が異なります。人によっては聴力検査や眼底検査や心電図検査が追加される可能性があります。聴力検査と眼底検査は当院では実施できないので他施設に依頼することになり、そちらにいって検査を受けていただきます。ここでお願いなのですが、必ず期日内にすべての検査を受けられてください。受けていただかないと今回受けられたすべての検査が無効になります。該当する検査を「すべて」受けることで、はじめて区の健診として処理されるとのことです。時々患者さんの中には「眼底検査かぁ~面倒くさいなぁ~受けに行くのやめようかなー」と独り言を言われる方がおり、こちらは慌てて「だっ、ダメです。必ず行って下さい」と念をおすことがあります。アブナイ、アブナイ・・・。


前立腺癌検診雑感 その6

2011年06月10日 06時47分46秒 | インポート

 というわけで、ここまでやっとたどり着いた前立腺癌検診であるが、過去のいきさつに何となくきな臭いものがあったのも事実のようである。今でもPSAを前立腺癌検診に組み入れることに異を唱える医師も数多くいるような感じである。ところが私のような世事に疎い与太郎はこのような事実を知ってしまうと、「早期発見 早期治療」を錦の御旗に掲げて前進してもよいものかどうか少し躊躇してしまうのである。まあとりあえずは区の行政の施策で区健診に組み入れられたので検診受診はどんどんすすめることになる。しかし私は、もし要精検患者がいたとしても「うちの病院は要精検患者が増えたらスタッフの人手が足りなくなります」と医師会の講演でおっしゃった先生の病院には絶対に患者さんは紹介しませんのでどうぞご安心ください。今だに敷居の高い病院もあるようである。


前立腺癌検診雑感 その5

2011年06月09日 07時47分11秒 | インポート

 そもそも「行政でおこなう健診」の意義は、医療費抑制も目的の一つである。かなり進行して重症化して見つかった疾患はそれなりに治療費がかかる。ところが早期に見つかったものは治癒も早いしcontrolも難しくはない。そしてあまり治療費もかからず国民の総医療費の抑制にもつながるため国では健診事業を推進するのであろう。ところが前立腺癌はどうも癌腫に特異的な傾向があるようである。うちに通院している前立腺がん治療中の患者さんでは手術治療のみの方もいれば、手術後ホルモン剤を今後もずっと投与する予定の患者さんもいる。また別の患者さんでは放射線治療も継続して行われているようである。また骨に転移されている方もいるがホルモン剤の治療で数年以上ずっとお元気であるし、また高齢の方では特に「何もしていない」患者さんもいらっしゃる。年齢や癌腫の種類、進行度で千差万別の治療法があるようであり、それが一生涯続くようなので確かに今後、泌尿器科医はますます多忙になるだろう。病診連携ができるなら、その一端をクリニックでフォローしてもよいのだが・・・。


前立腺癌検診雑感 その4

2011年06月08日 06時38分20秒 | インポート

 この検査の基準値は4未満を正常ととっている。つまり4以上であれば要精密検査として基幹病院に紹介するシステムになっている。もちろん画像診断やそれに応じて針生検も施行するが、画像で癌がなくとも生検で癌細胞が陽性に出た場合は、どのように治療が選択されるか難しいところである。患者年齢を考慮して「放置してよい癌」なのか、放射線かホルモン治療か手術治療なのかの選択が難しいようだ。また逆にPSAが高値で癌が極めて疑わしいにもかかわらず何回生検してもがん細胞がでてこない患者では頻回の厳重フォローが必要になる。とにかくどうもこのPSA検査が健診に組み入れられると泌尿器科医はますます多忙になるというのが本音のようである。


前立腺癌検診雑感 その3

2011年06月07日 06時36分16秒 | インポート

 専門的なことはわからないが、開業医サイドではとにかく検診を受ける人を増やすこと、そして一次サーベイランスでもれなく要精密検査患者を引っ掛けて基幹病院泌尿器科に送ることである。それ以上の事情は開業医は考慮しなくてもいいはずである。ところが前立腺癌の中にはかなり発育が遅い種類のものもあるそうである。今までPSA検査がない時代では前立腺癌になっていても癌の発育より寿命が先にきて癌死としてみつからなかった者もかなりいた可能性がある。それがPSA検査で疑わしきはすべて精密検査にまわり、前述の「ほっといてもよい癌」(講演者の表現のまま)までみつかってくると、その後の長期にわたってフォローすべき患者が相加的に増えることになる。どうも私はそのための人手が足りなくなることを言っているような印象を受けたのである。


前立腺癌検診雑感 その2

2011年06月06日 06時45分16秒 | インポート

 開業してから驚いたのは前立腺癌患者さんの多さである。うちでは胃カメラもやっているが昔に比べると最近胃癌の患者さんはあまり多くはない。もちろん胃癌手術後の患者さんもいるが、それよりも前立腺癌治療中の患者さんの方がはるかに多く、高血圧等の併存疾患にてうちに通院治療されている。これら前立腺癌の患者さんは全員がPSA検査で疑いがもたれ精密検査にて癌が発見されたとのことであった。かなり画期的な検査と考えるが、昔、健診ベースに組み入れるかどうかは厚労省の班会議の中で専門家の激しい議論があったようだ。その班会議では議論が紛糾してメンバーの何人かが脱退した(させられた?)らしいのだ。先日の某都立病院医師の「言い訳講演」を聴いていたら、いずれにせよPSAを健診に組み入れることは現在もかなりcontroversialであるような印象も受けた。


前立腺癌検診 雑感

2011年06月04日 06時51分06秒 | インポート

 すでに他区では2007年?ころより採血してPSA値をみる検診が行政で行われていたそうだ。ところが当時、PSAは癌検診には有用ではないと新聞報道があり、一挙に各区はトーンダウンして検診に組み入れることから手を引いたようである。ところがようやく豊島区でも今年から健診事業内容にPSAが組み入れられた。先日、医師会で複数の都立基幹病院の泌尿器科医師が前立腺癌検診についての講演をした。それを聴いたが、どうもPSA検診についてはいろいろな考え方があるようだ。特定健診に組み入れられれば要精密検査患者は増えるはずである。ところがある都立病院では日常診療で手一杯の様子であり、これから増加するであろう要精密検査の患者には十分な対応は難しいと言っていた。そんな予防線をはる泌尿器科医師の「言い訳講演」も聴かされ何となく複雑な思いである。


健診について 続き

2011年06月03日 07時15分06秒 | インポート

 当院での特定健診は、原則的に事前にご予約を頂いております。また採血がありますが、特に糖尿病関係、脂質関係の項目がありますので食事をされないで御来院ください。

 内服中の薬がある場合は、投薬を受けている医療機関にお尋ねください。大まかな目安は食事をしないで来院する関係上、糖尿病のお薬は服用しないでください。その他、血圧などの薬は処方せんの指示通りに内服してからお越しくださるように。


健診について

2011年06月02日 07時23分18秒 | インポート

 健診についての補足です。今年度より特定健診の際、同時に前立腺癌検診(PSA)も行えるようになったと述べましたが、その対象年齢はH23.6.1.からH24.3.31の期間中に50-74歳となり、そのうちで偶数年齢を迎える豊島区民が該当します。

 ただし検診の有効期間は来年の3月31日までではなく、特定健診実施期間中であり今年の12月26日(契約検診は1月末日)までとなりますのでお間違えのないように。


今日から健診開始

2011年06月01日 06時53分34秒 | インポート

 今日は6月1日です。本日より健診事業がまた始まります。既報どおり今年度より豊島区では前立腺癌検診も追加されます。これは採血による検診で血中のPSAという物質の濃度をみるだけであり、直腸診や画像診断を行うのではありません。また前立腺は男性のみにしかありませんので男性だけの追加検診となります。

 健診は通常診療と検査内容や診療内容が異なります。したがってスタッフの行っている業務内容の違いからお待ちの順番が多少前後することがあります。十分ご理解いただきますようお願い申し上げます。