美味!な日々

2021年11月の観劇録(その2)

アルトゥロ・ウイの興隆@KAATホール
初演は全然チケット取れなかったのに、再演はすんなりチケット取れた~。と喜んで久しぶりのKAATへ。
ヒトラーの話をシカゴのギャングの世界に置き換えて描いた作品にジェームズ・ブラウンなどのファンクミュージックをプラスするという白井さんの演出が加わって、何か色々複雑だけど、わからなかったらとりあえずオーサカ=モノレールの演奏を楽しめばいいんじゃない?という感じの舞台。ライブに来たんだっけ?と錯覚する場面も多々。
とは言え、音楽に夢中になっていると、ちょいちょい現れる「その時ヒトラーは」みたいな文章にハッとして現実に引き戻される…みたいな不思議な観劇体験でした。偶々少し前にヒトラーやナチスのドキュメンタリー番組を何本か見ていたこともあり、色々また考えちゃいましたねー。一応舞台上でもラストに釘刺ししてたけど、観に来ていた子供や若者たちがナチス、カッコイイ!とならない事を祈ります。
オーサカ=モノレールの演奏はただただカッコ良かったです。

愛するとき 死するとき@シアタートラム
わかりにくいけど趣向を凝らした面白い作品でした。3部構成自体は珍しくないけど、1部は音楽劇、2部がストレートプレイ、そして3部は朗読劇風といった形態なのには驚きましたし、面白いと感じました。
それにしてもあんなにチャーミングな高岡早紀を見たのも初めて。舞台でもやはり色気のある…妖艶な…的な役の彼女を拝見することが多かったので、そのチャーミングさにやられました。

浦井くんの歌声も至近距離で聴けたし、『日本人のへそ』でも好演していた山﨑薫と、岡本夏美も良かったです。客席との距離が物理的にも視覚的にもとても近いトラムという空間、改めていい劇場だなと認識させてくれる作品でした。

ザ・ドクター@PARCO劇場
インタビューやSNSなどで演者が難しい難しいと言っていた理由がわかりました。カトリックの話とか日本でしか暮らしたことのない信仰を特に持たない日本人には理解しきれないですし。とはいえ、他にもジェンダーや人種や中絶問題とかに揉まれて主人公が地位や周囲との信頼関係を失っていくストーリーに、緊迫感を感じながら、いつのまにか夢中になって観ていました。

しのぶさんの「人間である前に医者だ」とか、天野はなちゃんの「選んだんじゃない!」というセリフがとても印象に残りました。


 
 
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