美味!な日々

2021年3月の観劇録(その1)

ほんとうのハウンド警部@シアターコクーン
70分ちょっという上演時間にまず驚きましたが、この位の上演時間だと気楽に観られるし、何となくハードルも低くなる感じがしていいですね。
トム・ストッパード&小川絵梨子&生田斗真の組合せで思い出すのは『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』で、訳わからなさと主演二人の膨大なセリフ量に圧倒された記憶しか無いのだけど、今作は内容が現代劇ということもあるのだろうけど、ロズギルに比べたら全然分かりやすいし、断然面白かったです。
役者の力も多分にあるのでしょうが、クスッと笑えるシーンも多く、楽しめました。
キャストも大好きな役者さんばかり。本作も山崎一さんがブラボー過ぎて目が離せなかったですし、池谷のぶえさんと峯村リエさんも良かった~♪♪

日本人のへそ@紀伊国屋サザンシアター
先月の藪原検校に続いての井上戯曲。前から見たかった演目で50年も前にこんなデビュー作を書いた井上ひさしって凄すぎないかと感嘆しきり。言葉遊び、歌、踊り、ジェンダー、どんでん返し、推理劇等々ありとあらゆる要素がこれでもかと詰め込まれたお芝居で、かといって煩雑ではなくむしろわかりやすく、エネルギーみなぎるお芝居。観終わると、運動したあとのような爽快感と疲労感。2回観たけど何回観ても面白い。

井上戯曲なのでセリフ量が凄いのだけど、圧巻なのは山西さんの昔の遠野から上野までの駅名を全部言うクダリ。もう山西さんが凄すぎて、心の中で頑張れーとエール送りながらラストは拍手喝采。
2幕のどんでん返しの畳みかけも面白い。特にドアがドーンとなるシーンは大好き♪
井上芳雄がヤクザなど普段の王道ミュージカルでは絶対やらないであろう役達を楽しそうに演じているのも印象的。前から2列目の席で直に聴いた歌声はたまらなかったです。

小池栄子はストリッパー役を文字通り体当たりで演じていて、もっともっと舞台で観たい女優さんだと改めて思いました。踊るシーンで必ず目が行ってしまうのは朝海ひかるさん。身体の動きが美しくて見とれてしまう。宝塚のトップスターだったとは思えない振り切った演技も必見。
井上ひさし氏、最初の五十音順を使った吃音症治療で使われる童話のようなお話も見事。まみむめもがあれば完璧なのに〜と思ったけど、もしかしたら入っていたのかも。うーん配信で確かめたい!

ゴースト@シアタークリエ
2か月ぶりくらい?の生ミュージカル観劇。Wキャストは咲妃みゆ版。まず、劇場内の音量に耳がびっくりしたことにびっくり(笑)。まぁ、その内また慣れるでしょう。

初演でも思ったけど森公美子さんのオダ・メイの登場シーンの音楽・歌が一番好き。ノリノリで聞いてしまった(笑)。再再演があったら、オダ・メイ見たさにまた行ってしまうかも。西川くんのタップはもう少し見ていたかったです。 
映画は相変わらず見たことないけど、あの有名なシーンの映像をテレビで刷り込まれているせいか、舞台で見る実際のストーリーと、その有名シーンから思っていたイメージとのギャップがいまだに埋まりません。苦笑。

 
 
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