桂文珍の随筆「落語的ニッポンのすすめ」は肩が全く凝らない。
弟子に楽珍なんて名前をつけ、自分はダメ人間でのんしゃらんに生きているように書いているけれど、どうしてどうしてなかなか気配り十分なお人柄だった。
日本全国ふわふわと歩き回り、いろいろ小まめに体験し感じたことを、すらすら~っ、と読み終わった。
........でも、何が書いてあったっけ、忘れてしもた。
聞き語り「人生、成り行き-談志一代記」は頗る面白い。特に国会議員に失敗した頃の実話は読み応えがある。
師匠にあたる柳家小さんに対する悪口は心配になるほどだ。
談志が弟子だったことは小さん師匠にとってとんだ災難だったかも。
小さん師匠のおかみさんが、猛妻としてあけすけに語られている。
おかみさんは無理にしても、孫の花禄による反論を聞いてみたい。
談志は花録を買っているようですが。
落語に詳しくないので、大勢登場する誰彼の噂話は十分に楽しめない。
自慢と批判が多く、相手はコノヤロウメとなるだろうが、客席の森生にとっては痛快だった。
突っ張る談志はカラダがぼろぼろになるのは当然のこと。でも長生きして時々毒舌聞かせて欲しい。
立川流家元・談志が珍しく絶賛する志の輔が最後に聞き手(吉川潮)との鼎談に加わっている。
「試してガッテン」で見る志の輔は、TVどおりにここでも常識的。永六輔がどこかで志の輔を絶賛していたが。
もう一人の弟子、談春が書いた「赤めだか」が凄い評判で、先ず立ち読みしてみよう。
談志は、本人が言う以上に天才なのかもしれない。少し好きになった。
110708
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