林 住 記

寝言 うわごと のようなもの

散乱

2010-04-08 | お節介

苗を植える山はすっかり明るくなっていて、国道や西武線の先にある多峰主山が望めるようになっていた。
針葉樹林は県が、藪は西武が労賃を負担し、業者に伐採と下刈をさせたそうだ。
だがここでも伐り倒した木が散乱し、林の美観を著しく損ねている。このまま朽ち果てるのを待つのだ。

丘の上公園や森林公園では、じじたちが1本伐採する度に、ばばたちが枝葉を細かく切り刻み林床に広く撒き散らす。
太い枝や幹はじじが2m以下の直線状に切断し、東高線に沿いなるべく目立たない場所にみんなで積上げる。
そうすれば、そこそこ見られる林になる。

 

しかし業者は機械でバリバリ切り倒し、そのままにするか、適当に寄せ集め所構わず積上げるだけだ。
伐採した木はナマの状態だと始末し易い。枯れてしまった枝葉や幹は固く締まり、鋸や鋏の刃がたたず、積上げた枝は絡み合い、片付けは大変な労力を要することになる。

事後処理を気にしていたら業者としては能率が上がらず、搬出費用もバカにならい。林の中が台風一過状態になっても、発注元も山を歩く人もだれも気にしていない。
機械作業が無かった昔も、林業家や農家はこういう雑な作業をしていたのだろうか。

誰も気に留めないから林の中はゴミの山になる。日本人は醜いものに鈍感ですね。
自分の頭の上の桜しか見てません。



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2 コメント

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不思議な光景ですが (ヒキノ)
2010-04-09 22:09:45
部外者ですからよくわかりません。
公有地でしょうか、私有地でしょうか。普通は工事終了後は写真を撮って書類とともに提出(よくやっているのを見ますね)。発注者が点検ということになります。
どうなんでしょう。
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見ないもの (森生)
2010-04-10 10:06:04
ヒキノさま
この辺の山林の殆どは宅地開発用の鉄道社有地です
大企業の私有地に 税金を投入する尤もらしい理由は 役人ならいくらでも付けられます
県知事閣下は高邁な理想を語りますが 末端である現場は相当に荒っぽい税金の使い方をしておりますし 地元の有力者から一般の人の話を聞いて総括すると かなりな利益誘導や癒着があるようです
予算執行の規模を小さく限定し 分散しているので 監査の目は逃れておりますし 住民の多くは「お上が只でやってくれるものを何も目くじらたてることはねーじゃないか」といった単純朴訥愚かな反応です

工事終了後の点検は現場でも 写真でも行なっているはずです 実際 記念撮影をしましたから
でもこういった乱暴な事後処理を咎める「目」が欠落しているようです
それは他所から来るハイカーも同じで 醜いモノは「見えない・見ない」という便利な目になっているからでしょう

こういった現象を小所低所から観察するのは 結構楽しめますよ
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