亡くなった母は、食器が好きで
和食器、洋食器を、お金を貯めては、少しづつ集めていました。
珍しい食器を買い求めるときは、百貨店から紹介された
オークションハウス(サザビースとクリスティーズ)を通じて、入手をしていました。
1970~90年頃の話ですから、まだインターネットは普及してなく
電話とFAXでやりとりをしてまして、オークションハウスと英語で連絡をとるのは
中学生~高校生だった私の役目でした。
当時の母は、日本なら、
カガミ(各務)さん
欧州は
サンルイ、ドーム、ラリック、バカラ、ローゼンタール、バルサンベール
北欧は
オルムガード(今は、ホルムガード というそうです)
を集めていました。
普段使いは
各務、バカラ、オルムガード、ローゼンタール
特別な食器は
サンルイ、ドーム、ラリック、バルサンベール、のガラス器、中でも古い時代の食器は
我が家の中でも、食器というより、飾り物で、使った記憶がありません。
当時は、バブル前の時代で、食器に注目する人は少なく
私も良く、その価値をわかっていませんでした
バカラは、高くもなく安くもなく、ブランドとしては手頃感もありましたが
当時の百貨店の方の説明では
一旦倒産して、会社がなくなり、その後サンルイとバルサンベールの技術を得て
クリスタルガラスを作り始めた、かなり後発の会社で
コレクション対象とするよりは、普段使いの良い食器
というポジションだったと記憶しています
でも、今や バカラと言えば、 高級なガラス器の代名詞で…
レミーマルタンのルイ13世という 高いブランデーの瓶は
サンルイ製とバカラ製があり、昔はサンルイ製が珍重されましたが
今は、バカラが大人気ですね。
時代とともに、人気が変わり、評価が変わるのは良いことだと思います。
無印良品やユニクロも 最初は 「安いわりには質が良い」というのが前面にでてたのに
今では、憧れる人が出てくるブランドに変わりました
そんな風に時代が変わってきたので
食器のことを知る人が少なくなり
サンルイやドームの食器が手に入りやすくなり
少しだけ、嬉しいなぁと 思っています
幼い頃、憧れだった ガラス器を
自宅で普段使いするのは
「ようやくここまで来たぁ」と
自己満足に浸れるきもちになれます。
最近は、仕事が忙しく、ささやかな幸せを
素敵な食器を使うことで 感じている今日この頃です
バカラのグラスも北海道に持ってきましたが
幼い頃憧れだった、ドームやサンルイに比べると
私の中では、憧れ感がない、大衆向け高級食器の印象なので
いま、バカラのグラスは、申し訳ないぐらい雑な扱いになっていて
松徳さんのうすはりグラスの方が大切に扱っているかもしれません…
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