獏の食わず嫌い

プロ野球を好きになってほんの45年です。阪神のせいでネガティブ根性が骨まで染み付いております。

もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら(ネタバレ注意)

2010-05-17 21:50:54 | 読書

珍しく今日は二本立てで。

夫が買ってきたので読んでみました。
愛甲の本と続けて野球関係の本を読みました。


高校二年生の「みなみ」は病気の友達の替わりに野球部のマネージャーになりました。
みなみの目標は、弱小の公立高校の野球部を甲子園に連れて行くこと。

何でもとにかくやってみる主義の「みなみ」はマネージャーは何をするべきなのか、マネージャーとは何なのか・・を知るために、まず本屋に行き、そこでマネージャーの本は無いかと店員に尋ねたら「ドラッカーのマネジメント」を差し出され、それを買い求め読み始めます。

それだけでも
そんな事あれへんあれへん(⌒▽⌒ヾ)ノ
と言いたくなる展開なのですが、みなみは世界で一番読まれている企業経営の本を基にして、優等生をコンプレックスにしている後輩マネージャー文乃と病気入院中の元マネージャー夕紀の協力の下、まず、野球部における顧客を部員やPTAと仮定し、ニーズを引き出して行きます。

屈折し、バラバラになったチームの心を丹念なマーケティング調査を繰り返し、部員や監督の心を一つにして、経営哲学に基づいた人身掌握術で練習方法でサボり癖のあった部員を練習熱心になるようにメニューを組み、一切の無駄を省いた合理的な作戦(スタミナ温存を第一に考えたノーバント・ノーボール作戦)で勝ち上がっていくのです。(⌒▽⌒ヾ)ノアレヘンアレヘン




と、まあ、途中までは割と建設的に、球児たちの屈折した心理も織り交ぜていはいるものの、割とテンポよく淡々とビジネス書のような展開で話は進んでいくのですが。。



突然話は急展開。ウェットな急転があるのですが、まあ有り勝ちな展開と言う事で・・・・
(私はこの展開に全く納得しておらず、この本には無用だと思っているのですが)


みなみが最初から最後まで大事にし、そしてぶつかった最大の壁、それが「マネジメント」に書かれているマネージャーの必須条件、真摯であると言う事。



野球に対して真摯でなければならない。



下手な人でも裏方として、病気で動けなくても話だけは聞いて上げられる。
野球に対して真摯でさえあれば、どんな人間でも、どんなに意見が食い違っていても、役立てる事がある。貢献ができる。


この本が全体的に(と言うかマネジメントが)語っているのはそう言う事なんですね。


ただ、この本に出てくる全ての人が野球に対して基本真摯な気持ちを持っている・・という事自体が奇跡的な気もしないでもないんですよね(^^;。





ええ、世の中そうは上手く行かないって事で・・それを言っちゃあお終いか(^^;

まあ、女子高生の硬すぎる会話に違和感が無ければ面白い一冊かと・・・。



因みに私は問題のウェットな展開に納得がいかず、その場面から読み進めることが出来ずにいます。(今飛ばして読んでる)
冗談でも止めて欲しい展開なので。。(おっと・・これ以上は)
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