客電落ちる。(幕が開く。)
「ここは、とある国の小さな村にある学校です。この学校では
色々な事情があって、親と一緒に生活することの出来ない
子どもたちが、沢山暮らしているのです。
あ、ほら、あの校舎の一番上の小さな小窓から、今夜も明か
りがもれているわ。あの部屋には、妖精と友達になりたいと
心から願う一人の少女モリーが、今夜もクラスメイトが寝静ま
った今頃、そっとベットを抜け出して一冊の絵本に夢中にな
っているのです。」
――――― プロローグ ――――― (紗幕前。)
静かな音楽流れ、スポットに一人の少女
(モリー)浮かび上がる。
モリー、絵本を広げ夢中になって見入っている。
モリー「・・・双子の妖精コッコとクックは、“僕たちはいつまでも
君の友達だ!どんな時も君の心の中にいる・・・。たとえ
見えなくても・・・”そう言い残して空高く飛び去って行っ
たのでした・・・。妖精のお友達かぁ・・・そんな友達がい
たら、素敵だろうなぁ・・・」
モリー歌う。
“心の友達
いつでもいるわ
思い出す
淋しいとき
夢の中で
あなたのことを”
モリー「・・・会いたいなぁ・・・妖精・・・」
フェード・アウト。
――――― 第 1 場 ―――――
元気な音楽流れる。(紗幕開く。と、校舎内。)
子ども達、下手より走り登場。
子ども1「おーい!!みんな来いよー!!」
子ども2「わぁーい!」
子ども3「こっち、こっち!」
子ども1「何して遊ぶ?」
子ども4「そうだなぁ・・・」
子ども2「何だっていいよ!」
子ども3「うん!」
子ども4「みんな一緒だもん!」
子ども達、笑い合い歌う。
“僕らはいつでも
仲良し仲間
寝てるとき
起きてからも
いつも一緒
楽しく過ごすさ
淋しい時でも
隣に仲間
パパとママ
いなくてもさ
みんないれば
僕らは幸せ”
子ども達、一斉に下手方を見る。
子ども1「あ!!向こうからモリーが来るぞ!!」
子ども2「本当だ!!」
“モリーだ
モリーだ
モリーがくるぞ”
下手よりモリー、一冊の絵本を抱え登場。
子ども3「見てみろよ!モリーの奴、またあのボロッちい絵本を
大事そうに抱えてるぞ。」
子ども4「わぁー、本当だ!」
子ども1「それでまた可笑しなことを言うんだぜ。」
子ども2「そうそう、可笑しなこと!」
子ども1「夜、私のところへ妖精が来たのよ!」
子ども達、笑う。
子ども1「妖精なんかいるもんか!!」
子ども2「そうだ、そうだ!!」
モリー「煩ーい!!」
子ども1「やーい、モリーが怒った!!」
子ども4「怒ったー!!」
子ども1「逃げろー!!」
子ども達、上手へ走り去る。
モリー「・・・何よ!!私・・・可笑しなことなんて言わないわ!!
妖精はいるもん!!本当にいるんだから!!私の友達
なんだから・・・。馬鹿ーっ!!」
その時、どこからか笑い声が聞こえる。
モリー「え・・・?」
声1「あはははは・・・乱暴だなぁ・・・」
声2「本当だ。」
モリー「な・・・何・・・?」
声1「女の子が馬鹿なんて言っちゃ駄目だよ。」
声2「その通り。」
モリー「だって、あいつらが・・・!」
声1「あいつら・・・じゃないよ。」
声2「あの子達・・・だろ?」
モリー「な・・・何よ!!誰なの!?どこにいるのよ!!出てらっ
しゃい!!隠れてるなんて卑怯者!!」
声1「卑怯者よばわりされるとは・・・」
声2「心外だなぁ・・・」
声1「君が僕達を呼んだくせに。」
声2「本当だ。」
モリー「呼んだ・・・?」
その時、鈴の音と共に、蝶のような2人の
妖精(コッコ、クック)登場。
コッコ、クック「こんにちは、モリー!」
モリー「蝶・・・?」
コッコ「君に呼ばれて会いに来たよ。」
クック「僕達は双子の妖精。」
コッコ「僕がコッコ。」
クック「僕がクック。」
モリー「コッコに・・・クック・・・」
コッコ「ねぇ、聞いてる?モリー!」
モリー「(手に持つ本を見る。)本当に・・・?」
クック「うん!」
コッコ「ほら見て!(羽を振るわせる。)」
モリー「・・・本当に・・・?本当の本当に・・・妖精なの?」
クック「そうさ!」
モリー「妖精・・・やっぱりいたんだわ!!」
コッコ「あはははは・・・変なモリー。」
クック「自分でいつも妖精はいるんだって、そう豪語してたのに
!」
モリー「だって・・・」
コッコ「それに・・・」
クック「モリーが僕らの存在を信じていたから、僕達はここへ来
れたんだ。」
モリー「信じて・・・」
コッコ「うん!」
モリー「わぁーっ!!夢じゃないのね!?私、本当に妖精に会
えたんだわ!!これであいつら・・・(ハッとして。)あの子
達にギャフンと言わせることが出来るわ!!やった!!」
クック「それよりモリー、そろそろ行かないと時間がなくなるよ!」
コッコ「早く行こうよ、モリー!」
モリー「え・・・?行くってどこへ・・・?」
コッコ・クック「僕達の妖精の国さ!」
モリー「妖精の国・・・」
コッコ「モリーがいつも僕達のことを信じて待っててくれたから、
ほんの少しの時間だけ、僕らの住む妖精界と、この人間
界の間にある扉が開いたんだ。」
クック「僕らは僕らの存在を本当に信じる者にだけ、会うことが
出来るんだよ。」
モリー「信じれば扉が開くの?」
コッコ・クック「そう!」
コッコ「さぁ、だから早いとこ僕らの国へ行こう、モリー!僕らは
君を迎えに来たんだ!」
クック「また扉が閉じる前に!」
モリー「あ・・・でも・・・あなた達の国へ行ったら、私はどうなるの
?ここへは・・・」
コッコ「戻らなくてもいいだろ?こんな場所!」
クック「僕らと一緒に、ずっと妖精の国に住めばいいじゃないか
。」
コッコ「そうさ!モリーのことを苛めるような友達なんて放ってお
いてさ!」
音楽流れる。
モリー「・・・そう・・・そうね!私、行くわ!!」
コッコ「やった!!」
クック「そうと決まれば!!」
3人、歌う。
コッコ・クック“僕らの住む場所は
誰もが幸せになれる
素敵な夢の国さ”
モリー“私も行けるのね
あなた達の国へすぐに
不思議な夢の国へ”
コッコ“案内するよ”
モリー“ワクワクするの”
クック“行こうよ”
モリー“楽しい”
コッコ“ここだよ”
モリー“待ってね”
クック“おいでよ”
モリー“私が”
コッコ・クック“僕らが”
モリー“あなたについて行く”
コッコ・クック“案内人だよ”
上手後方にマーサ、シスター上がる。
マーサ「(目を擦りながら。)モリー・・・」
モリー「(マーサを認め。)あっ、マーサだわ。」
シスター「あらあらマーサ、また寝惚けたのね。」
マーサ「先生・・・モリーは?」
シスター「モリーならちゃんとベッドの中ですよ。」
マーサ「モリー、本当にお部屋にいる?」
シスター「当たり前ですよ、マーサ。可笑しなことを言うのね。」
シスター、マーサ下がる。
モリー「マーサ・・・マーサ・・・私を姉のように慕ってくれた可愛い
マーサ・・・さようなら。幸せになって頂戴ね・・・。」
コッコ・クック「さぁ、モリー!」
モリー、コッコ、クック残して紗幕閉まる。
コッコ・クック“嫌なことは忘れ
楽しいことだけをみれば
幸せ訪れるよ”
モリー“これからは私も
明るく前を見て
いつも笑顔で
いれたらいい”
クック“僕らの国へ”
モリー“知らない場所へ”
コッコ“ここから”
モリー“嬉しい”
クック“未来へ”
モリー“一緒に”
コッコ“飛び出す”
モリー“私が”
コッコ・クック“僕らが”
モリー“あなたについて行く”
コッコ・クック“案内人だよ”
コッコとクック、モリーの手を取ると、
3人浮かび上がる。
モリー「わぁーっ・・・私飛んでる・・・私飛んでるわ!」
コッコ「あはははは・・・さぁ、こっちだよ!」
モリー「ええ!!」
3人、上手へ飛び去る。
↑ 一応・・・飛び上がっている風・・・のモリーちゃん
―――“モリーウィズフェアリー” 2 へつづく―――
6月24日(水)
パソコンが直った訳ではありませんが、いつも台詞編集に
使っていたパソコンを使えばいいんだと気付き・・・
(もっと早くに気付けばいいものを・・・ただ・・・使い勝手が
よくなくて、四苦八苦しております。)
長いことご無沙汰してしまいましたが、またこれからは
ちょくちょくやって来れるのではないかと思っております。
しばらくご無沙汰していた間に、夏公演作品のもう一作品
が書き上がり、ただ今その台詞練習と、人形作りに追われ
る日々を送っています。
なんとか・・・8月29日には皆さんに楽しんでもらえる
公演日を迎えることが出来るように、頑張っている最中
です♪
― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪
(どら余談^^;)
またまたお久しぶりしてしまいました
連休前に漸く、夏公演の1作品の録音が終わり、その仮編集
CDでやっとこさ人形(代役)の動かしの練習に入り始めました
"^_^"
今月の終わりには、2作品目の台詞練習に入る予なのです
が・・・
・・・早いとこ新作を書き上げてしまわねば・・・^_^;
10月4日(日)
第9回公演以降、私的なことでチョー多忙な日々を送って
おりました
その多忙も漸くと一段落し、やっとこさパソコンを開く時間的
余裕も出来た次第であります
そんな多忙な日々を送りながらも、来年度、10周年記念
公演の日程が決まりました
「2016年9月3日(土)」
であります
作品的にはまだなんの構想も出来てはおりませんが・・・
いつもより少し大人な作品を書いてみたいな・・・と思って
います
またいつもと違った“リトルパイン”に出会って頂けるので
はないかな・・・と考えておりますので、まだ1年も先のお話
ではありますが、楽しみにしていらして下さい
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