ホテルをチェックアウトして、彼の車の駐車場まで歩いた。
わたしのトランクを引いている彼。うしろを歩いて行くけど、追いつかない。
あまりうしろを気にしない彼。
彼の出勤時間も迫っている。
車に乗って彼の部屋に帰った。
忘れた物を詰めた。
彼は支度をしている。
もうここには来ないかもしれない。
彼の両親の顔を曇らせるかもしれないことを思うと、それがつらかった。
なぜだか、それが一番したくないことだった。
ご飯を作ろう。そう思って、お味噌汁を作り始めた。
涙が、次々に出てきた。
今自分ができることは、ご飯を作ることだと思った。
泣きながら、作った。
何かが変わってしまった。そう感じた。
本当に、次々に涙がこぼれた。
この人にしてあげられることは、今はお味噌汁を作るしかない。
ご飯をよそって、おかずを出して、お味噌汁をよそった。
「ご飯食べよう」と声をかけて、ご飯を食べた。でも涙が止まらない。
彼はようやく気付いた。どうしたの?と聞かれた。
涙が止まらないの。
ご飯食べよう。
何で泣いてるの?
「ちょっと考えたい」と私がいったら、彼は下を向いて溜息をついた。
「なんでこうなっちゃうんだろうな。俺が結婚したいと思った人に、いつもそう言われてしまうんだ」
おーーーい、自分のことかい
とも思ったのだが、わたしは「考えたい」ということに、結婚自体を考えたいということも含まれていたのだが、とっさに彼を悲しませたくないと思って言った。
「結婚を考えたい、というのじゃなくて、ちょっと今混乱しているから、考えたい、ということだよ」
やっと彼は顔を上げた。
彼とわたしは似た者同士なのだ。
だから片方が落ちると、もう片方も落ちてしまう。
正直、彼をはげましたりするのに疲れていた。
もともとわたしはそうポジティブ思考の人ではないから。
でも落ち込む彼の姿を見たとき、彼を悲しませたくなかった。
一緒にいたかった。
強くならなければ。
彼が好きだから。彼のことを、ずっと好きだったから。
わたしのトランクを引いている彼。うしろを歩いて行くけど、追いつかない。
あまりうしろを気にしない彼。
彼の出勤時間も迫っている。
車に乗って彼の部屋に帰った。
忘れた物を詰めた。
彼は支度をしている。
もうここには来ないかもしれない。
彼の両親の顔を曇らせるかもしれないことを思うと、それがつらかった。
なぜだか、それが一番したくないことだった。
ご飯を作ろう。そう思って、お味噌汁を作り始めた。
涙が、次々に出てきた。
今自分ができることは、ご飯を作ることだと思った。
泣きながら、作った。
何かが変わってしまった。そう感じた。
本当に、次々に涙がこぼれた。
この人にしてあげられることは、今はお味噌汁を作るしかない。
ご飯をよそって、おかずを出して、お味噌汁をよそった。
「ご飯食べよう」と声をかけて、ご飯を食べた。でも涙が止まらない。
彼はようやく気付いた。どうしたの?と聞かれた。
涙が止まらないの。
ご飯食べよう。
何で泣いてるの?
「ちょっと考えたい」と私がいったら、彼は下を向いて溜息をついた。
「なんでこうなっちゃうんだろうな。俺が結婚したいと思った人に、いつもそう言われてしまうんだ」
おーーーい、自分のことかい
とも思ったのだが、わたしは「考えたい」ということに、結婚自体を考えたいということも含まれていたのだが、とっさに彼を悲しませたくないと思って言った。
「結婚を考えたい、というのじゃなくて、ちょっと今混乱しているから、考えたい、ということだよ」
やっと彼は顔を上げた。
彼とわたしは似た者同士なのだ。
だから片方が落ちると、もう片方も落ちてしまう。
正直、彼をはげましたりするのに疲れていた。
もともとわたしはそうポジティブ思考の人ではないから。
でも落ち込む彼の姿を見たとき、彼を悲しませたくなかった。
一緒にいたかった。
強くならなければ。
彼が好きだから。彼のことを、ずっと好きだったから。