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ドナウの真珠、ハンガリー:ブダペスト

2011-10-22 21:49:02 | 街たち
”にじいろジーン・地球まるごと見聞録”、ドナウの真珠といわれるハンガリーのブダペスト。
ドナウ川の両側に広がる街は、今も中性の面影を色濃く残している。
西側に位置する王宮のある丘側をブダとオーブダ、川を挟んで東側の比較的平らなところをペシュト(ペスト)といい、両方合わせての名を冠してブダペストという。
騎馬民族を祖先に持つ為に、国を挙げての一大イベント、ナショナル・ギャロップが毎年9月に英雄広場で行われ、ロバシー・ジャザトという日本の流鏑馬的な競技が目玉だという。
また、温泉都市としても広く知られ、セーチャニ温泉は特に有名。
広い敷地にプールのような温泉があり、人々はチェスをしたり思い思いにくつろぎ時間を過ごす。
ほかにも、大小さまざま100箇所くらいの温泉施設があるという。
温泉の入り方は、日本と違うが、温泉好きの日本人にはとても魅力的な街。
ハンガリーには、ジョルナイ陶器というものがある。
その陶器を使っているジョルナイカフェがあり、100年以上前から営業している。
ここで出す、エステル・ハージ・トルテは、ナッツとクリームのケーキで、とある貴族が好んでいたものらしい。
ほかにも、ジョルナイ陶器で、ハンガリー式暖炉を作っている。
部屋の隅にデンと陣取る大きな暖炉の外側に、陶器の板が張り巡らされたものだ。
伝統工芸品として、”カローチャ”もある。
レースにカラフルな刺繍を施したもので、民族や地域ごとに模様を持つ。
ハンガリーはかつて共産主義国であった。
そのときの遺産に、”こども鉄道”がある。
11~15歳の成績優秀者から選ばれた、運転手以外全ての駅員をその子供達がこなしている。
旧体制下で、子供の職業体験目的に作られて、いまも存続しているのだ。
さて、ハンガリーの食材で最も代表的なものは、多種多様なパプリカだ。
市場には、生鮮パプリカも置いてあれば、粉末になったものもあり、食卓に上らない日はあるのだろうかと思うほど。
そのパプリカを使った代表的な料理として、いくつか紹介された。
グヤーシュは、パプリカパウダーを入れた肉と野菜たっぷりの煮込み料理。
パプリカチキンは、パプリカパウダーと生クリームで作ったソースで、鶏肉を煮込んだもの。
ホルトパージ・パラチンタは、ミンチ入りのクレープにパプリカソースをかけたもの。
ちなみに、パラチンタとは、クレープのことらしい。
スウィーツとして、クレープ生地でチーズとチョコレートをまいたものなどもある。
パプリカソースとはどのような味なのか、是非とも味わってみたいと興味をそそられた。
いまだ、東欧は、激しい資本主義経済の荒波の洗礼を受けていないのだろうか。
何処となくのんびりとした雰囲気を感じた。
チェコやハンガリー、ブルガリアなど、中世の街並みを多く残す国々が、画一的な文明の嵐に飲み込まれず、古くからの伝統文化を礎に、新しい時代を生き抜いていって欲しいと、心から願わずにはいられない。

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