rock_et_nothing

アートやねこ、本に映画に星と花たち、気の赴くままに日々書き連ねていきます。

ヤモリだから。。。

2017-09-30 23:10:42 | 生き物たち
ヤモリだから、家の中で寒さをしのぐ。
おいらを見つけて、家の人がびっくりしていたけれど、だってヤモリだもん。
言っとくけど、台所の窓にいたのはおいらじゃないよ。
体の大きさは同じくらいかもしれないが、そいつはおいらじゃぁない。
家の人は、おいらが部屋の隅の埃にまみれて干からびて死んじゃうんじゃないかと心配しているけれど、おいらを見くびっちゃぁ困るぜ、そんなどじは踏まないさ。
なんだか親父さんがしゃべっているのは、外においてある親父さん専用のどうでも洗濯機に、ヒキガエルの若造が棲みついて困っているってんだそうだ。
ヒキガエルが、脱水槽の間に落っこちて事故することを嫌がっているんだろうけれど、逸れも取り越し苦労ってもんだな。
おっとどっこい、野生の生き物はしぶといもんだぜ。
さてと、おいらはこの家の中で、のんびりと住まわせてもらいますか。

ヤモリちゃんとカエルちゃん

2017-09-19 22:46:49 | 生き物たち
台風前の数日間、我が家の台所の北窓に、体調15センチほどのヤモリちゃんがやってきていた。
実は、この家に住み始めての20年間で初めて、ヤモリちゃんの訪問だったのだ。
といっても、昨年、仕事で廃校を廻っていたときに、生きたヤモリちゃんを見たので、ヤモリ歴は浅いのだけれども。
ところが、今年になって通っている場所でちびヤモリちゃんと二度ほど出会っての我が家なので、ヤモリちゃん遭遇率が急激にアップする幸運に恵まれている。
しかも、かなりの大物。
残念なのは、ガラス越しの楕円で平べったい白いお腹がメインのシルエットのみだということ。
けれども、それで満足、大きなヤモリちゃんが、我が家にいたことがわかったのだもの。
今、すぐそばのベランダには、ベランダの床に倣って白っぽくなったカエルちゃんが、食事を終えたばかりで膨れたお腹が落ち着くのを待っている。
困ることは、時々好奇心旺盛なカエルちゃんが家の中に入ってきてしまうこと。
気がついたならば、部屋の隅に入り込んで埃にまみれ、ミイラとならないようにそっと外へ返してあげるが。
時には、オケラもベランダに現れる、こんなスローライフを過ごせて、けっこう幸せかもしれない。

避難したバラ

2017-09-18 21:58:52 | 植物たち


台風18号の脅威から避難させたバラは、今日の暑さですっかり開ききって、あと1日持てばいいくらいに感じになっている。
正統な台風一過ではあったけれど、最高気温差が10度以上の真夏日は、人も花も動物たちも相当堪えているようだ。
しかし、なんといっても9月も半ばを過ぎて、夜には涼しい風で体が休まる。

先ほど、何の気になしに見ていたドラマは、葛飾北斎の娘が主人公だった。
父の葛飾北斎が、卒寿の記念にと富士の絵を描き終わって放った言葉に共感する。
「うまくなりてぇなぁ~。あと10年、いやあと5年天から命を与えられたなら、本当の絵描きになれるはずだ。」
90歳にしてなお絵の高みを貪欲に目指す、絵にこれで良しということはない、絵描きの業だろう。
こんな私でも、絵を描くたび、過去の絵を見る度に、まだまだと心が疼く。
描き直さなければいけないものも数多見つかり、焦りが出る。
どれだけ生きていられるかわからないけれども、体が動く限り絵を描きたいと強く思うのであった。



映画版 魔法少女まどかマギカ

2017-09-17 23:30:22 | 映画
「映画版 魔法少女まどかマギカ」の後編を観た。
仏教・密教のカルマをモチーフにしつつ、虚無や無常が支配する絶対的な宇宙観に抗う、人が持つ希望は、なすすべを持たないというなんとも絶望的な、いわゆるダークファンタジーであった。
そのやるせなさは、「輪るピング・ドラム」にも通じるところがある。
これらは、ほぼ同じようなときに作られたこのアニメたちは、必然的に時代の生んだものともいえなくもない。
未来に希望を持てない、持ちようのない悲痛な叫びが、世界中を覆っているのだろう。
無垢な少女が、救世主となってすべての悪の因果を断ち切ろうとその命を賭したとしても、またもとのループの中に組み入れられてしまう。
業は、断ち切って浄化できるものではないのか。
ささやかな幸せ、それで満ち足りたとしても、その影には同等の不幸がどこかで起こっているとすれば、それはもう絶望的な抜け出せない輪なのだろう。
そうなれば、人々は刹那的になるしか道はないと諦め、一層希望の光は薄れてしまう。
どうやら世界は、虚無に飲み込まれようとしているようで、なんとも不安で仕方がないのである。



台風18号とバッハ リュート組曲第1番

2017-09-16 23:32:10 | 音楽たちークラシック


J.S.Bach "Lute Suite E minor(arr.for Guitar)" John Williams

今年の台風の特徴か、ゆっくりと進む強い台風18号がいよいよ明日に迫ろうとしている今日は、北よりの肌寒い風の吹く一日だった。
来月末から催す展覧会のために、描き溜めた作品を額装しようと奮闘しながら、このバッハのリュート組曲を聴いていた。
なんと、弦がはじかれて震わす空気の振動の柔らかな心地よさよ。
甘く切ないその調べが、心の疲れをやさしく癒してくれる。
傷口からそっと染み入ったメロディーが、気がつけば私の中で流れていた。
もしできるならば、展覧会会場で控えめに音楽をかけていたいものだ。
きっと会場内の空気は、ほんのりと甘く柔らかになるだろうから。



Bach (by John Williams) - Prelude and Fugue in Am BWV 997