リックは70年代にちょうどなった頃デビッド・ボウイーやキャット・スティーブンスのアルバムにアルバイト感覚で参加しその才能を発揮してはいたが、 開花したのはやっぱり1970年のストローブスのライブ・アルバム、Just A Collection Of Antiqueでの演奏だろう。
(一番奥に座っているのがリーダー、デイブ・カズン。そしてロン毛金髪の若き日のリックがその隣)
ブリティシュ・トラッド調のフォーク・ロックにクラッシック調の華麗なピアノ演奏が静かに絡んで行く。更に、アップテンポの曲にジャズ調オルガンのソロが延々と絡むところも聴きどころ。
この時の活躍によりイエスからトニー・ケイに変わってイエスに加入するオファーが届き、彼の加入後イエスはシンフォニックなロックに方向転換する事になった。
そして、イエスの活動と並行してソロ・アルバムとして、1973年のSix Wives Of Henry VIIIを出す。
ここでもあらゆるキーボードを弾きまくり、リック流のロックとクラッシックの融合を完成させた。
このアルバムの出来が非常に良かったのもさることながら、私をほっこりさせたのはイエスのメンバーだけでなく、かって在籍していたストローブスのメンバーもこのアルバムのレコーディングに駆けつけてきたことである。
喧嘩別れでストローブスを去ったのではなく、リックの将来のためにと快くイエスへ送り出したのではないかと。
リックはストローブスのリーダー、デイブ・カズンの1972年のソロ・アルバム、Two Weeks Last Summerに参加したり、それから時はかなり過ぎ去り、2002年には共作のアルバム、Hummingbirdを出しそれに伴う二人でのライブ活動をしばらく続けていたことからも考えると、リックもストローブス時代の経験を非常に感謝しているものと思う。
(Two Weeks Last Summer)
(Hummingbird)
ストローブスのファンとしてはバンドが変わったとしてもお互いをリスペクトしあった交友が長きに渡って続いていることは実に嬉しきことかな。
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