その昔、PCでの音楽管理ソフトがない時代、自分の好きな曲をカセット・テープに落とし込んで制作する自身用ベスト・アルバムの編集作業は大変だった。
まず出来るだけカセット・テープの収録時間に近い曲を選択し、自身が気持ちよく聴ける順番に並べていく。編成が決まるとLPやシングル盤から1曲づつダビングしていくわけだが、レコード各盤によって音圧のレベルが違うので録音前に一度演奏して音が破れない様にカセット・デッキのピーク・メーターを慎重にモニターしながら適正の録音レベルを曲ごとに定め、カセット・テープの両面を完成させる。
60分のテープでベスト・アルバムを作成するとなると丸一日かかる場合もあり、あまりにも面倒なのでオリジナル・アルバムを持っていてもそのアーティストのベスト・アルバムを購入することもあった。
今回はエルトン・ジョンの1977年のGreatest Hits Vol.2でも。
(米盤CD)
収録曲は1974年のアルバム、Caribouから1976年のアルバム、Blue Movesの中からのヒット曲、ノン・アルバム・シングルにTommyのサントラ盤からPinball Wizardとまずまずの選曲。
これなら、1975年に出たGreatest Hitsと合わせれば簡単に自身推奨のベスト・アルバムが出来るのだが、実は英・日盤と米盤の収録曲が若干異なることに後に気づき後に米CD盤を購入してみる事に。
違いは英・日盤に収録されていたBenny And Jetsが米盤には収録されず何故か場違い感のある1971年のアルバム、Madman Across The Waterに収録されたLevonが!
Benny And Jetsは1974年の作品だったが、当時シングル・カットされず1976年に英国でようやくシングル化されGreatest Hits Vol.2に収録されたの事。
ただアメリカではBenny And Jetsがラジオ局のオン・エヤー人気を博し1974年に急遽シングル化され、同年の米盤Greatest Hitsにも収録された。ちなみに英・日盤はCandle In The Windを選択。
(1974年のGreatest Hits)
てなことで、米盤Greatest Hits Vol.2にはBenny And JetsではなくLevonが収録されることに。
この後CD化が一般的になると、エルトンのベスト・アルバムは品・形を変えてどんどん登場し、Greatest Hits とVol.2は廃盤。
ただし、商魂逞しい日本では紙ジャケ化によって今でも売られているみたい。
(当時すざましい人気だったエルトン)
てなどうでも良いような話を徒然に書いてみた。
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