英ロック・バンドのキンクスがアリスタ・レーベルに移籍してから2枚目にあたる1978年オリジナル・アルバム、ミス・フィットでも。
前所属レーベル、RCAでの作品はリーダーのレイ・デイビスの思い描くファンタジーとリスナーがバンドに求めていた事がイマイチ噛み合わず売り上げの面で苦戦。新規一転アリスタに転籍してよりロック・ポップ色を出しリスナーの受け入れ易いサウンドを目指していくことに。
ただこのアルバムの制作中メンバーの脱退などがあってバンドとして非常に不安定な状況に陥るも、基本アルバム制作に関してはレイが取り仕切ってきたことからなんとかアルバムを完成させる。
その時の心情を表していたのがロックンロール・ファンタジーという曲。
”俺たちは長きにわたりバンドをやってきて、それを続けていくことは奇跡かもしれないけど、まだまだやれると思う。
嫌になったら、バンドを解散させて新しくスタートさせるって手もある、だけどまだまだやれると思う。
ロックを聴いて気分をよくする人がいる。落ち込んだ時はボリュームを上げて聴くのさ。
エルビスが死んでロックは終わったという人もいるかもしれないけど、新しく始めることは出来るさ。
ロックのもたらすファンタジーに救われることもあるけど、また現実を理解する必要もある。
ファンタジー中だけで生きてはいけないし、現実の崖っぷちも御免だ。
ただ隠れてばかりで人生を無駄にしたくない。”
てなレイの心の中の葛藤を表したメロディアスな曲で、現実の世界では、アルバムは全米40位、ロックンロール・ファンタジーは21位と中ヒットし、それを糧にレイは今後もファンタジーと現実の狭間でアルバムを作り続けることに。
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