CLASSIC ROCKを聴こう! PLUS

1960年から1980年代のロックを紹介していきます。またPLUSと言うことで、ロック以外の話題も!

遥か彼方にそびえる怪しげな漆黒の山、Mountain!

2018年03月28日 | AMERICAN ROCK/POPS
1969年にアメリカで結成されたハード・ロック・バンド、Mountainのジャケを眺めた。

こ、こっ、これはどこかで見たような記憶が....

(セカンド・アルバム、Clibming!)

確か、映画、ロード・オブ・リングの前日譚にあたる数年前に公開された映画 “ホビット”に出てくる遥か彼方にそびえ立つこの映画の象徴とも言える山のように見えるのだが....

と言う事で、早速ヤホーで検索してみると、Mountainの名前の由来はどうも“ホビット”の原作からインスパイヤーされたらしい。

ところでMountainのファンと自称するには、必ず通り抜けなければならない修行がある。

もうお気付きかとは思うが、それはNantucket Sleighride(To Owen Coffin) 邦題ナンタケット・スレイライドを完クリすることにある。

ブートで出ている音源もあるが、ここではオフィシャルで出ている3種類の音源をスピーカーの前に正座してうやうやしく聴くことにある。

その三つの音源とは、

1971年のアルバム、Nantucket Sleighrideに収録されたアルバム・タイトル曲 収録時間約6分弱


1972年のライブ・アルバムMountain Live(The Road Goes Ever On)に収録されたNantucket Sleighride 収録時間約17分30秒


そして、1974年のライブ・アルバムTwin Peaksに収録されたNantucket Sleighride 収録時間約32分弱


である。

同様の修行に用いられる曲としては、オールマン・ブラザーズ・バンドのMountain Jamがある。

1972年のアルバム、Eat A PeachにLP2面に分割して収録された、33分強のMountain Jamはすでにクリヤー済み。しかしながら1970年のLive At Ludlow Garageの45分にも渡る最強音源は手元にはあるがその長さにビビってまだ未踏となっている。

なかなか厳しい修行で、おいそれと手は出せない。

話は、Nantucket Sleighrideに戻って、

手元の6分弱のスタジオ録音盤は以前に難なくクリヤー。しかし残りのライブ音源2曲が難敵である。

Mountain Liveは現在入手困難で手元にはない。それならTwin Peaksを先に攻略。

Twin Peaksは2015年にプラケース仕様で再発された際に買っておいのだが、その後海外に2年間ほど移住していた事から、忘れられた存在となっていた。そして先日埃が被ったCD棚より約2年ぶりお目にかかる事ができたので、トライしてみることにした。

出だしから4分手前まではボーカルが入っていて、その後ベースとドラムが作り出すビートに乗ってレスリーが色々なバリエーションのギター・ソロを繰り出す。

今回のライブでは新入りキーボード奏者兼ギタリストのボブ・マンがギターを演奏しレスリーの弾くギターに絡んでいくので、いままでのライブとは少し印象が変わり、その掛け合いが単調さを消してくれるような....

この長〜いインプロが28分ごろまで続き、その後ハードな演奏でエンディングへと雪崩込み、曲は終了。

しかし途中でスピーカーの前で座って集中しながら聴き続けるのは困難と感じ、PCの前に座ってインターネットでサーフィンしながらバック・グラウンドとして聴くことでなんとかのりきれた。

“は〜 長かった”が第一印象。

ところでNantucket Sleighrideって一体何のことなのか、またまたヤホーで検索。

曲の中身は鯨を取りに行った捕鯨の船が鯨とぶつかって沈没した内容の歌らしい。

Nantucket Sleighrideとは、アメリカのナンタケット島仕込みの捕鯨の方法で、小型船にオールを持った 何人かの漕ぎ手と船の先頭に銛撃ち師が乗り込み、鯨を発見すれば銛を放ちそのまま鯨が弱るまで、船ごと引っ張られていくという危険な手法である。

即ち、小船が鯨に引きずられる事が“そりに乗っている” という意味でのSleigh-rideとなる。

なるほど、あの長い〜インプロって小舟が鯨に引きずられる様子を表してるのかな?

60年代後期から70年代初めにかけて、この手の長尺ライブ演奏が数々のロック・バンドによって行われたが、常に時間に追われている余裕のない21世紀ではなかなか受け入れられないと思える。

今なら、インプロ端折って早くエンディングに行って鯨を仕留めろ〜!てなことになりかねない。

まだまだ、ロック道修行中の私でありました。



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