子猫が産まれてその路地へ行くのが
不謹慎ではあるが楽しみだった。
その日は、母猫『小豆』が路地の隅から出てくるのに
少し時間が掛かったけれど
母猫が出てくると安心するらしく、
ワラワラと可愛い子猫達も姿を現した。
この可愛い姿も、もう見納めになってしまった。
『黒豆』は3匹居たのだが、その内の1匹が
優しい里親さんに貰われていったのだそうだ。
そうこうしてる内に、
黒いのばっかりが全く姿を現さなくなってしまった。
知人の話に寄ると、
「巣立ちの時期も近かったし、黒猫女子部が先に旅立って行ったみたい
白いのは草食系(男子)なのか、体は一人前にデカイけど出て行かんもんね」
…との事だ。
今時の…って言う程じゃないけど
動物の世界(勿論ヒトも動物だし)は
何のかんの言っても、
やっぱり雌が強いのかも知れない。今も昔も。
親猫の頭を撫でながら、
一向に撫でさせてはくれない白い息子を見て思う。
「そんなんじゃ、里親も見付からないよ」
心を許して貰えないのが
悔しいのは私だけではない筈だから。
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