本日もブログをご覧いただき、ありがとうございます、
埼玉県久喜市にある注文住宅 六花舎設計の櫻井です。
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このところ、朝・夜の気温が下がる日が多くなってきましたね。
東北では紅葉が見ごろになってきたようです。
みなさん、風邪など引いていませんでしょうか。
新型コロナやインフルエンザにも気を付けたい季節になってきました。
みなさんもどうぞご自愛くださいませ。
本日は家づくりの歴史をお話しようと思います。
私が家づくりをはじめた40年ほど前は、今では当たり前にも思える「高気密高断熱住宅が認められていなかった時代」でした。
でも、そんな時代から私ども六花舎設計は今で言う「耐震等級3」「省エネ=断熱等性能等級4」の家づくりをしてきました。
なぜなら、せっかく私たちが建てた家に何十年と住んでいただくのですから、夢や希望を実現するのはもちろんのこと、いつまでも住んでいて心地いいなと思っていただける家づくりをしたいからです。
今は高気密高断熱住宅はだいぶ浸透してきましたが、それは本当につい最近のことです。
家づくりの歴史
■高度経済成長期以前(1950年代半ばごろまで)
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このころは、地域に根差した大工さんたちによる家づくりでした。
大工さんは棟梁に弟子入りし、技術を磨きます。
そうして建てられた家は、今でも古民家として残っているものもあります。
モノはとても良い反面、お年を召した方に家づくりの思い出を伺うと「希望があってもコワくて言えなかった」ということもあったようです。
今では、笑い話の一つです。
■高度経済成長期(1950年代中頃~1970年代)
東京オリンピックや大阪万博など、とても活気が時代です。
1959年(昭和34年)に大手ハウスメーカーが誕生し、住宅着工戸数はそれまでの3倍ほどにもなりました。
ハウスメーカーによる、品質の安定したプレハブ住宅が人気となったのです。
一方、このころ北海道の防寒対策として、1953年に北海道防寒住宅建設促進法ができ、防寒住宅の公庫融資支援が始まりました。
ここからグラスウールの断熱材や、アルミサッシなどが使われ始めました。
が、品質はあまりよくはなく、見えるところ見えないところの結露や雪が暖房の熱で溶けたときの雨漏りなどの問題がありました。
1970年代は、北海道以外の地域では断熱や気密については知られておらず、建売住宅では断熱材が入っていないことが普通でした。
今では驚きですね。当時は柱や梁が見えている真壁造りという方法が多かったです。
■1980年代
1980年(昭和55年)省エネルギー法に基づく住宅の断熱性能基準「省エネ基準」が定められました。
当時、住宅の断熱材が50mmから100mmになってきましたが、やはり見えない部分での結露問題はあったようです。
また、1981(昭和56年)の新耐震設計法の制定があり、耐震基準は大きく変わりました。
このころ私は六花舎設計の前身となる会社を立ち上げて、家づくりに携わるようになっていました。
私は様々な家づくりを学ぶ中で、「遮熱」を基本とした家づくりが建物にも住まう人にも良いと考えていました。
ですから誰もやっていなかった時代ではありましたが、「遮熱」をした上で「断熱」を行い、かつ地震にも強い家づくりを目指し始めました。
■1990年代
家の性能について、1992年(平成4年)に新省エネ基準、1999年(平成11年)に次世代省エネ基準が定められました。
さらに1995年(平成7年)の阪神・淡路大震災を経て、2000年に建築基準法の改正が行われ、さらに耐震性を向上させる規定が盛り込まれました。
こうして、1990年代からようやく省エネや高気密高断熱住宅といったものが少しずつ知られ始めるようになりました。
私は1990年に六花舎設計を立ち上げ、当初からそれまでに培った知識とノウハウで、遮熱を基本とした高気密高断熱・今でいう耐震等級3の家づくりを始めました。
当時はなかなか理解されないことも多かったですが、今振り返ると、この時期に家の性能にこだわってつくっていたことは間違いではなかったと胸を張って言えることが誇りです。
■2000年代
2003年(平成15年)には、シックハウス対策のため24時間計画換気の義務化も定められました。
覚えている方もいらっしゃるでしょうか、耐震偽装事件があったのはこのころです。
事件をきっかけに、2007年には建築確認申請・検査が厳しくなりました。
2000年代は、高性能な複層ガラスサッシや断熱材が開発され、建物が魔法瓶のように中の温度が逃げにくい構造になっていきました。
このころになると、だいぶ「家の性能」が大切だということが知られてくるようになったように思います。
六花舎設計は創業10年を超え、建てた住宅にお住まいいただいているお客様さまたちから、「本当にあたたかい」「体がつらくない」など、
住み続けて分かる性能について、お声をいただくようになりました。
■2010年以降
家の性能が大事にされ、高気密高断熱住宅が増えてきました。
家の中の温度がほぼ一定ですから、間取りもご家族に合わせて多彩になってきました。
当社では、お施主様の夢や希望に合わせて、リビングに設けたファミリースペース(テレワークやお子さまの勉強に使えます)のある家や、犬専用の部屋がある家など、ドアで仕切ることなく個々の楽しみや必要ができ、かつ家族の体温を感じられる家をご提案しています。
これも、住宅の性能が高いからできるプランです。どこにいても寒い暑いがないですから。
断熱+気密はよく言われていますが、「遮熱」を取り入れることで、家の性能はさらにアップします。
遮熱については「高い住宅性能。「遮熱」はしていますか?」
の記事でも書いているので、良かったら見てみてください。
本物の高性能な家に住んでほしい。
まだ住宅性能の考え方すらなかった時代に「遮熱」に出会えたことは、私の家づくり人生にとって大きな影響を与えてくれました。
六花舎設計の家づくりは「遮熱」が基本となり、歩んできました。
「住んだらほんとに良さが分かりました!」
お引渡し後しばらしくていただくこの言葉は本当に嬉しいです。
この言葉を聞きたくて、家づくりに奔走しているのかもしれないです。
家は試着はできませんが、ちょっと体感されたい方はモデルハウスもありますので、お気軽に声をかけてください。
家づくりは本当に楽しいです。