蓼科浪漫倶楽部

八ヶ岳の麓に広がる蓼科高原に、熱き思いあふれる浪漫知素人たちが集い、畑を耕し、自然と遊び、人生を謳歌する物語です。

ダイヤルMを廻せ  (bon)

2021-07-19 | 日々雑感、散策、旅行

 梅雨が明けたと思ったら、途端に真夏日の到来で、屋外はジリジリの暑さなので
エアコンの効いた部屋で録画してあった映画を観ました。コロナだ、雨だ、猛暑だ・・
理由の如何を問わず巣ごもり状態が続いています。

 1954年(昭和29年)のアメリカ映画といいますから、私はまだ中学生のころでし
たが、この映画の題名はなんとなく記憶にありました。ヒッチコックの、サスペン
ス・ミステリ映画です。 あのグレース・ケリーが出演しています。

 殺人を計画し、実際人が殺される場面もすべて見せながら、警部が推理を働かせて、
見事犯人が自らそのトリックをばらすこととなるのです。どこか、あの「刑事コロ
ンボ」の展開に似ている感じでした。

        ダイヤル式の電話
         (ネット画像より)

 映画が始まると、昔の電話交換機(ステップ・バイ・ステップ=A型交換機)が
ガチャガチャと動くシーンが出てきて、とても懐かしく思いました。 また、アメ
リカやイギリスの電話機のダイヤルには2,3~0に対応したアルファベットが付
られていて、目的の電話番号が覚えやすいように工夫されているのです。
 で、この映画では、殺人(murder)の指示合図となる電話番号(Murderの)『M(自宅
の最後の電話番号の6)をダイヤルせよ』‥みたいなタイトルとしているのでしょう。

 例えば、アップル社の米国サポート窓口の番号は『1-800-MY-iPHONE』だそうで、
これを数字に直すと『1-800-694-7466』となります。(最後のEは気にしない)

 

           (ウイキペディアより)

 

 ストーリーを簡単に紹介します。詳しく書かないと、面白さが伝わらないのですが、
それ
は映画を観てのお楽しみということで、ここでは流れだけのご紹介に留めてお
きます。

 元テニス選手のトニー(レイ・ミランド)は資産家の娘である妻マーゴ(グレー
ス・ケリー)とロンドンで暮らしているが、トニーはツアーで飛び回って留守のため、
2人の仲はすっかり冷え切っていた。マーゴが作家のマークと不倫していることに
気づいたトニーは、不倫相手のマークではなく彼女を殺して財産を奪おうと考え、
前科持ちの友人スワンに殺害を依頼する。
 トニーはマークと一緒にパーティへ出かけてアリバイを作り、その間にスワンが
夫妻の自宅へ侵入してマーゴを殺害する計画を立てるのです。玄関のドアはラッチ
式(ホテルと同じ)の鍵で、開ける時だけ鍵が必要で閉まると自動的に鍵がかかる
式のドアなんです。 この家には、トニーとマーゴの二人だけが鍵を持っていて、
マーゴはいつもハンドバッグの中に入れている。

         (ネット画像より)

 で、トニーの計画は、マイクと二人でパーティーに出かける時に、ハンドバッグ
から妻の鍵を玄関前の階段のところに隠しておいて、その留守に前科持ちの友人が、
その階段に隠した鍵でドアを開け、中にひそんで合図の電話を待つように指示します。
 果たして、午後11時に出先からトニーは自宅に電話をかける。寝室で寝ている妻
マーゴが起きてきて電話に出たところをスワンはマフラーでマーゴの首を絞める。
必死で抵抗するマーゴは机の上にあったハサミでスワンの背中を刺し、スワンは死
んでしまう。もう一度電話が鳴ってマーゴが出ると、それはトニーで、一部始終を
告げると、トニーは、すぐに帰るから誰にも言わないようにと口止めする。

 自宅に戻ったトニーは、横たわるスワンのコートからすばやく鍵を取り出して、
マーゴのバッグに戻したり、マフラーなどを燃やしたり取り繕う。 そして不倫を
ネタにゆすりをかけて殺害されたように見せかけるのです。

 ところが、スワンは、階段の鍵でドアを開けて、中に入る前に鍵を階段に戻して
いたため、自分のコートに入っていた鍵は、彼自身のアパートの鍵だったのですが、
トニーは、スワンが部屋から出る前に殺されたため彼のポケットに妻(マーゴ)の
鍵が入っていると思い、その鍵をとって妻のバッグに戻していたのでした。

 マーゴは殺人刑に決定していましたが、老練な警部により、真犯人がトニーであ
ることを明らかにするのです。 警部はトニーを自宅に呼び戻した時、彼のコート
をわざと間違って取り換えていたため、再度トニーが自宅に入ろうとしたとき、コ
ートのポケットには鍵はなく、思案の末に警察署にある妻のバッグを持ち出してそ
の中にある鍵で入ろうとするが、この鍵はスワンの鍵であるため、当然ドアは開か
ない。 家に入ろうとするトニーは、階段に隠した鍵を思い出し、その鍵を使って
部屋に入って来て一部始終が自らの計画であることを自らバラしてしまうというお
話でした。

 簡単のつもりが、書けばこれでも長くなり過ぎ、申し訳ありません。

          

 トニー役のレイ・ミランドは、なかなかの好演技でしたし、グレース・ケリーと
してはちょっと激しい役作りでしたがやはりよかったです。慕情や、旅情のような
心に響くラブストーリーではありませんが、推理展開の面白さが十分に発揮されて、
最後の場面は見事な種明かしで終わるのです。

 

 

Dimitri Tiomkin 映画「ダイヤルMを廻せ!」Theme from '' Dial M for Murder ''

 

 

 

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